赤穂民報

「義士に届け、光の天守」今年は5層(12月8日)

 義士祭奉賛イベントとして毎年好評の“天守閣イルミネーション”が今年も上仮屋の国史跡・赤穂城跡本丸に組み上がり、8日に試験点灯された。義士ゆかりの花岳寺に伝わる陶製の天守閣模型を基にした5層造り。12日(土)から14日(月)まで午後6時〜9時に灯される。
 “光の天守閣”は赤穂青年会議所(寺田眞康理事長)が平成18年に始めて4年目。初回の2層建てから毎年1階ずつ高くしてきた。今年は約12トン分の建設足場用鋼管を組んだ骨格におよそ2万2000個の豆電球を配線。地上からの高さは10階建てビルに相当する30メートルに達した。
 赤穂城は寛文元年(1661)に赤穂浅野家初代藩主の浅野長直が築城。天守台も作られたが、藩の財政事情などで天守閣は築かれなかった。花岳寺所蔵の「甲州流天守閣雛型」は「天守閣を夢見た藩士たちの思いを形にしたものではないか」との説がある。
 「城の雰囲気を増すために破風の形状や窓枠の大きさを工夫した」と寺田理事長。「この光が義士の魂に届けば」と話している。

(赤穂城本丸に出現した地上30メートルの“光の天守閣”)

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