赤穂民報
とらとほしがき(1月16日)
今年は寅年。皆さんはどんなトラを想像しておられるのでしょう。
冬の寒い夜、獲物を求めて農家に忍び込んだトラは、泣く子をあやす母親を障子越しに見ます。
「泣き止まないとおそろしいトラが来るわよ」と言っても泣き止まない子どもにお母さんは干し柿を与えます。実は子どもはお腹がすいて泣いており、干し柿を与えられるとおとなしくなりました。
トラは「ほしがき」という自分よりも怖い動物がいると勘違い。何も取らずに山へ逃げ帰る、というこっけいなお話です。
これは韓国の昔話ですが、ルーツは古代インドの説教説話集「パンチャタントラ」にあり、日本、中国にも似た話が伝わっているようです。アジアの文化交流の奥深さを感じます。
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「とらとほしがき」
○再話・絵/パク・ジェヒョン○訳/おおたけきよみ○光村教育図書
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▽くぼっち先生=元中学校長の久保良道さん。平成15年7月に有年原の自宅に国内外の絵本を集めた私設図書館「くぼっち文庫」を開設。「絵本は人生を豊かにしてくれる」と自費で集めた約2000冊を無料で貸し出している。第2・第4土曜日に開館。Tel49・2089。
(「とらとほしがき」 ○再話・絵/パク・ジェヒョン ○訳/おおたけきよみ ○光村教育図書)
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