赤穂民報

日本の読者に向けられた絵本(7月3日)

 すべてがきらいになった孤独の男が、子どもとの出会いによって大きく変わっていく過程がユーモラスなさし絵によって描かれています。私たち読者にいろんな思いを深めさせてくれる絵本です。
 人は、何か悲しいことに出会うと悲しさのあまり人が信じられなくなります。孤独の世界にはまりこむことがあります。
 こういう暗い日々を過ごしていると、容易に生活のなかに明るい光が見えてきません。
 読んでいるうちに、かつての自分の姿の一面が写しだされたような思いすらしました。
 作者は私たちに一体何を問いかけようとしているのでしょうか。「人との出会いの大切さ」でしょうか。それとも「自由なくらしのすばらしさ」でしょうか。じっくり考えてみたいものです。
   * * *
「カール・イブー」○絵・文/ベアトリーチェ・アレマーニャ○訳/石津ちひろ○スカイフィッシュ・グラフィックス
   * * *
 ▽くぼっち先生=元中学校長の久保良道さん。平成15年7月に有年原の自宅に国内外の絵本を集めた私設図書館「くぼっち文庫」を開設。「絵本は人生を豊かにしてくれる」と自費で集めた約2000冊を無料で貸し出している。第2・第4土曜日に開館。Tel49・2089。

(「カール・イブー」 ○絵・文/ベアトリーチェ・アレマーニャ ○訳/石津ちひろ ○スカイフィッシュ・グラフィックス)

カテゴリ・検索
トップページ/社会/政治/文化・歴史/スポーツ/イベント/子供/ボランティア/街ネタ/事件事故/商業・経済/お知らせ

読者の声
社説
コラム「陣太鼓」
絵本の世界で旅しよう
かしこい子育て
ロバの耳〜言わずにはおられない
赤穂民報川柳
私のこだわり

取材依頼・情報提供
会社概要
個人情報保護方針

赤穂民報社
analyzer