赤穂民報
名誉市民の西山松之助さん死去(1月16日)
日本近世文化史の権威で赤穂市名誉市民の西山松之助さん=東京教育大(現筑波大)名誉教授=が8日、都内の病院で老衰のため亡くなった。99歳だった。
西山さんは明治45年、赤穂郡有年村東有年に生まれた。有年尋常高等小学校から姫路師範へ進み、東京文理科大で国史学を学んだ。卒業後は東京教育大教授などとして茶道、華道など伝統技芸の「家元制度」をテーマに研究。それまで未解明だった分野を「江戸学」として体系化した。「家元の研究」(校倉書房)「茶杓百選」(淡交社)など著書多数。
文化功労者を選考する審査会委員など要職を歴任。「赤穂市史」の続編として市が編さんしている「忠臣蔵」の文芸関係を執筆するなど中央と故郷の両方で文化振興に寄与した。昭和60年に勲三等旭日中綬章、平成4年に赤穂市で3人目の名誉市民に選ばれた。
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