赤穂民報

山頂の募金箱に善意コツコツ(3月29日)

 手軽なハイキングコースとして人気のある加里屋の雄鷹台山(標高253メートル)10合目に小さな貯金箱が置かれている。地元中学生3人が何気ない気持ちで始めた募金箱。登山者の善意がコツコツ集まっている。
 募金箱を置いたのは、今春に赤穂中を卒業した門崎太成君、田渕健悟君、中野陽介君=いずれも15歳=の3人。幼稚園からの仲良しで昨年11月、体力づくりを兼ねて雄鷹台山の頂上まで登り、「募金お願いします」と書いたメモと貯金箱を休憩所に置いて帰った。
 数日後に再び登った際、貯金箱を振ると「チャリン」と音がした。中を確認すると1円玉が1枚。「誰も募金しないだろう」と思っていた3人は「やさしい人がおるんやな」と温かな気持ちになった。
 その後も10日に一度ぐらいのペースで登山。メモは風で飛んでなくなったが、貯金箱はなくなることなく残った。年が明けた1月5日。振っても音がしないぐらい一杯になっていた。数えると、硬貨ばかりで1937円あり、赤穂民報「陽はまた昇る募金」へ寄付した。
 設置者も目的もわからない募金箱に善意が寄せられたことに、「山に登る人に悪い人はいない。人のつながりというか、絆を感じた」と3人。4月からは、そろって赤穂高へ進学する。「少しでも復興に役立ってほしい」と募金箱は今後も置き続けることにしている。

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