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版画の私設美術館が移転再開(7月21日)

 4年前に惜しまれつつ閉館した版画専門の私設美術館「たでのはな美術館」が7月21日(土)、尾崎に場所を移して再開する。新館は市中心部からは少し離れた立地だが、館主の佐野正幸さん(72)=元塩町=は「版画の魅力を伝える隠れ家的な美術スポットとして運営していきたい」と話している。
 同館は平成17年に加里屋のお城通りにオープン。棟方志功、斎藤清など個人で収集した名作の数々を順次紹介してきた。「じっくりと版画の魅力を味わえるスペース」として、わざわざ県外から訪れる人もあったが来館者数が伸び悩み、20年9月に閉館した。
 展示の場は失ったものの、その後も引き続き有名作家の版画作品を購入。閉館時に約550点だった所蔵点数はおよそ800点にまで増えた。新たな保管場所として不動産物件を探していたとき、過去の来館者を中心に「あれだけの作品群を活用しないのはもったいない」といった声が集まり、佐野さんも再開を決心した。
 新館は敷地面積52坪で鉄骨造3階建て。1階約40平方メートルをギャラリー、2・3階はアトリエ、保管庫などに活用する。展示スペースの照明は作品が劣化しないLED電球。旧館にはなかった駐車場は3台分確保した。
 新館オープン初日から特別企画展として「歌川広重 東海道五十三次」を8月31日(金)まで開催。木版多色刷りの全55点を復刻した連作を2期(8月11日展示替え)に分けて公開する。その後は来館者のリクエストも取り入れながら展示を企画する方針だ。
 美術館は明神木バス停すぐそばで、午前10時〜午後4時開館(水曜休み)。入館料200円(小学生以下は無料)。8月末までは中学生も無料。TEL090・3496・4282。

(版画専門の私設美術館を再オープンする佐野正幸さん)

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