赤穂民報

福祉大生が今年も被災地支援(9月24日)

 東日本大震災で被災した人たちを支援しようと、関西福祉大学のボランティアサークル「KUSW〜絆〜」の学生11人が21日まで4日間の日程でこのほど宮城県宮城郡七ヶ浜町を訪問。レクリエーションや茶話会を通して現地の子どもたちや高齢者を癒やした。
 同サークルは震災からの復興支援を活動目的に昨春発足。昨年6月に同県東松島市で民家の片付け作業を手伝った。「今年も自分たちにできることがあるはず」と6月ごろから準備。現地のボランティアセンターからの要望を受け、保育所や仮設住宅など4カ所を慰問した。
 元気が有り余っている小学生とは鬼ごっこなど体を動かす遊びで一緒に運動場を駆け回った。会話を楽しみたそうなお年寄りグループには体操を省き、茶話会の時間を拡大。「押し付けにならないように」と、用意していたプログラムを臨機応変に組み替えた。
 現地で継続的な活動を行っているボランティアからは、「震災直後は『命だけでも助かってよかった』と言っていた被災者も、時間が経ってから家族や住居を失った悲しみに襲われ、『あのとき死んでいればよかった』と悩むことがある」と聞かされた。
 今回の活動でリーダーを務めた社会福祉学部1回生の田中一雄さん(18)は「被災された方々への“心のケア”はこれからますます必要になってくると実感した」と振り返る。同級生の冨士原麻衣さん(18)は「風化させないように現状を周囲に伝えることも、現地に行かせてもらった私たちの責任だと思う」と話していた。

(保育所でボランティア活動を行う関西福祉大生=同大提供)

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