赤穂民報

【読者の声】学校給食の食材産地公表して(9月29日)

 昨年3月の東日本大震災による原発事故で食材の放射能汚染が問題になっています。宝塚市などでは学校給食の放射線量測定や食材産地をホームページで公開しています。
 赤穂市にも同様の措置を取ってほしいと要望しましたが、給食センターからの回答は「国の基準を下回っている食材を使っている」ということで、そのような措置をする予定はないとのことでした。
 「食べて応援」という考えもあり、それはそれで尊重されるべきと思います。しかし、私は、子供には安全安心な食材が提供されるべきだと思うのです。せめて給食で使われる食材の産地をホームページで公開し、食べる、食べないは親子で決める選択が出来る制度を作ってほしいのです。(2児の母)
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 学校給食の放射線測定は、本紙が調べた中では、神戸市、尼崎市、西宮市が今年1月から、宝塚市と芦屋市が4月から実施している。測定方式は自治体によって異なり、1食分を調べる“単食検査”と1週間分をまとめて調べる“ミキサー検査”がある。神戸、尼崎の2市は調理前の食材を測定する“事前検査”も行っている。
 宝塚市は市独自で測定器(約470万円)を購入し、臨時採用した職員(年約230万円)が測定。外部の検査機関に委託する場合は検査量や使用機器によって幅があるが、1検体につき8400円(芦屋市)、1万2600円(西宮市)といった費用となっている。
 また、食材の産地については、前出の5市中4市がホームページで公表し、残る芦屋市は「要望があれば閲覧可」。神戸市は翌月分の予定も公表している。
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 ▼赤穂市給食センターの話「学校給食の食材は、食品衛生法に基づいて国の規制数値以下で流通しており、安全であると認識しているので、独自に放射性物質検査を行う計画は今のところありません。食材産地については今年2学期分から公表するように調整します」
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赤穂民報より
 産地の公表は新たな費用がかからない「安全・安心」対策。赤穂市では従来から「可能な限り県内産を確保するように努めている」(市給食センター)とのことですので、1学期以前のリストも公表し、利用者の不安を払拭してほしいです。
 放射性物質検査について、同センターは「きちんと測定しようと思えば、1000万円以上する機器の購入が必要」と話していますが、外部委託ならそこまでの費用はかかりません。各学校が別個に調理する“自校方式”ではなく、センター方式である赤穂市は検体の数も他市に比べれば少なくて済みます。「学校給食の食材の仕入れ先は主に市内業者。放射性物質の測定は、学校給食の安全を保障する目的だけでなく、市域全体の食の安全についてチェックする目的も視野に入れて実施している」(芦屋市)という考え方を赤穂市も採用してもよいのではないでしょうか。

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