赤穂民報

盲導犬トゥルー、現役引退へ(10月13日)

 9年間にわたって赤穂市内で活動した盲導犬のトゥルー号が高齢のため引退することになった。ユーザーの清水幸代さん(63)=上仮屋南=は「いつかはこの日を迎えなければならないと思っていたけれど、やっぱりつらい」と別れを惜しんでいる。
 オスのラブラドール・レトリバーで、平成15年から清水さんのパートナー。落ち着いた性格で辛抱強く、「障害物を知らせるのがとても上手」(清水さん)という。日常の道案内はもちろん、福祉講演会の講師として出掛ける機会の多い清水さんを全国各地へエスコートしてきた。
 大病を患ったこともなく、休んだのは「お腹をこわした1回だけ」という優等生も、来月には11歳。視力や脚力の衰えを隠せない。段差を上がれなかったときなどには、動揺がハーネスを通して伝わってくる。清水さんは「自信を失いかけている今のタイミングでの引退が本当によいのか」との思いに悩みながらも、「楽にさせてあげたい」と“卒業”させることを決心した。
 12日、最後の公務として神戸市内であった式典へ清水さんを案内。赤穂に来たときから健康管理の世話をしてもらっている市内の獣医宅に14日引き取られる。
 「トゥルーのことをよく知ってくれている方なので安心。どうか幸せに余生を送って」と清水さん。「長い間尽くしてくれて、心から『ありがとう』と言いたい」と感謝している。

(清水さんが代表を務めるハンドベルサークルの仲間に囲まれ、盲導犬としての役目を間もなく終えるトゥルー号)

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