赤穂民報

元禄赤穂事件の英訳本発刊(11月17日)

 「海外の人たちにも赤穂の歴史を知ってほしい」と、上仮屋南の元会社員、矢野正員(まさかず)さん(69)が元禄赤穂事件の概要がわかる英訳本をこのほど自費出版した。赤穂市教委の小学生向け副読本『赤穂義士物語』を翻訳。「日本が誇る精神文化を広く紹介する一助になれば」と話している。
 「歌舞伎や人形浄瑠璃の『忠臣蔵』について英語で書かれた本は多いが、史実を記したものは少ない」と感じた矢野さん。定年退職した65歳で英訳本の刊行を思い立ち、「平易な文章で、内容も信頼できる」として、市内小学校の郷土学習で使われている副読本をベースに選んだ。
 輸出種苗の英語カタログを作成していた仕事経験を活かし、昨夏ごろから本格的な翻訳作業を開始。英語に詳しい知人のアドバイスを得ながら修正を重ねた。阪南大学で英語文学を教えるマーティン・ボナー教授(66)に人脈を頼って監修を依頼し、誤解のない正しい表現を追求した。
 ボナー氏との共著とした書籍のタイトルは『赤穂義士物語 The Ako Fellowship The 47Loyal Retainers』。セクションごとに小見出しを挿入したほか、「石高」「切腹」など外国人にとって特に難解な言葉には注釈を付けた。「市民のみなさんにも手に取ってみてほしい」と赤穂市立図書館へも寄贈した。
 「翻訳するために本を読み込むうちに、赤穂事件が持つ歴史的な意味の奥深さがわかってきた」と矢野さん。「義士の生き方や考え方を理解してもらえれば」と話している。
 A4判52ページで100部発行。問合せはメールで矢野さん(loyal4724@yahoo.co.jp)まで。

(『赤穂義士物語』の英訳本を出版した矢野正員さん)

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