赤穂民報
雄鷹台山の大展望 有志が整備(12月1日)
「ふるさと兵庫百山」に選定されている雄鷹台山(標高253メートル)からの見晴らしを楽しんでもらおうと市民ボランティアが10月から山頂付近で行っていた伐採作業がこのほど完了。約5000平方メートルを整備した。これまで木々で遮られていた視界が開け、東・南・西240度のパノラマ展望が登山客を喜ばせている。
奉仕活動を行ったのは、登山サークル「オタカクラブ」(小賀紀明会長)のメンバーを中心とする60〜70歳代のシニア世代。「枯れたマツを取り除こう」と2人だけで始めた活動が市の承認を得て徐々に広がり、最終的には10人以上が関わった。剪定ばさみ、草刈り機、チェーンソーなどの道具を各自が持参。手足に絡みつくイバラの痛みに耐えながら、1日2時間程度の作業を続けてきた。
整備を終えた山頂からは、東は関西電力相生発電所、西は高山の「赤」の字までぐるりと見渡せる。赤穂市街と瀬戸内海はもちろん、空気の澄んだ日は明石海峡大橋や大鳴門橋も見えるという。
最初に作業を始めた一人、中広の越智通彦さん(72)は、「この素晴らしい景色を一人でも多くの人に見てほしい−という同じ気持ちを持つ人が次々と仲間に加わってくれた」と話す。駅から登山口まで、わずか400メートル。小賀会長(73)は「最近は京阪神から登りに来る人も増えた。きっと『また登りたい』と思ってもらえるはず」と切り拓いた眺望に胸を張った。
(雄鷹台山からのパノラマ展望と奉仕したみなさん=複数の写真を合成しています)
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