赤穂民報

ドリブルで日本縦断の旅(5月14日)

 サッカーボールをドリブルしながら徒歩で北海道から沖縄まで47都道府県を巡る旅に挑戦している青年が13日に赤穂を通過した。
 大阪市西淀川区の石部竜太さん(23)。大学を卒業して3カ月後の昨年7月1日に北海道・宗谷岬をスタートした。野宿に必要な道具を詰めた20キロのリュックを担ぎ、スマホで地図を確認しながら一日25〜40キロを進む。各県庁所在地に立ち寄るルールで兵庫県が30都道府県目。これまでに約5450キロを歩いた。9月の沖縄到着を目指している。
 石部さんは大学生だった2年前の夏、宮城県石巻市などで約2カ月間、復興支援ボランティアに参加した。被災者が語る震災前の街の様子。「それをまったく知らない自分が悔しい」と感じたという。「もっと日本を知りたい」と徒歩の旅を決意し、「どうせなら、誰もやっていない方法で」と、5歳から続けるサッカーを取り入れた。
 三陸の海沿いは峠を越えても越えても津波で更地となった集落が続き、心を痛めた。福島県内では住民が避難して無人となった家屋を目にした。原発が立地する自治体にも必ず立ち寄ることにしているが、あえてその意味は言葉にせず、「無言のメッセージを感じてほしい」と話す。
 「ドリブル日本縦断」と書いた家紋入り幟旗を持って歩く石部さん。行く先々で声を掛けられ、出会いや交流を楽しんでいるという。「旅を終えたとき、自分が何を感じるか」。リュックから取り出した青リンゴを丸かじりして喉の乾きを癒し、岡山へ向かった。

(サッカーボールをドリブルしながら日本縦断の旅を続けている石部竜太さん)

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