赤穂民報
本はきらいですか…(5月18日)
本には、多くの悪魔が住んでいることを知っていましたか?
一冊の本を読みはじめた時、あまりおもしろくなくてやめようか、と思っているままに本の中にいる悪魔の力にひっぱりこまれ、気がつけば朝だった…。そんな体験を何度もしました。
私と同じような体験が一冊の絵本となりました。
本を読むのがだいきらいなヴィック少年。最初はしぶしぶ机にむかって本を開いていました。しかし、その後は、好きなテレビも忘れて、物語が終ることがいやになるぐらい本に熱中しました。
やはり、本には悪魔が住んでいるのです。この悪魔にとりつかれることはそう多くありません。
本の悪魔は、年とともにその力を弱めていくように思われてなりません。
小学校時代のあの感動は、今は味わえません。
本はきらいでけっこうです。まず手に持ってページをめくってください。すばらしいファンタジーがひらけますよ! そのことを教えてくれる絵本です。
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『本なんてだいきらい』○文/リタ・マーシャル○絵/エティエンヌ・ドレセール○訳/うみひかる○西村書店
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▽くぼっち先生=元中学校長の久保良道さん。国内外の絵本を集めた私設図書館「くぼっち文庫」で3000冊を超える蔵書を無料貸し出し。第2・第4土曜日に開館。有年原434。TEL49・2089。
(『本なんてだいきらい』 ○文/リタ・マーシャル ○絵/エティエンヌ・ドレセール ○訳/うみひかる ○西村書店)
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