赤穂民報

世にも不思議な物語(6月29日)

 学生時代によく足を運んだ京都の書店で「アリの絵本」を見つけました。
 アリと言えば、童話の「アリとキリギリス」の物語が頭にうかびます。絵本を開いてみて驚きました。物語はアリが女王アリのために砂糖を運ぶというストーリーなのですが、その表現があまりにもシュールであることにおどろきを感じました。
 二匹のさぼりのアリが、工場の機械のなかからやっとの思いで逃げだし、巣に帰ってわが家のあたたかさを実感するのです。
 この話を私たちのくらしに置きかえてみたとき、これに似たことがあまりにも多いことに気づきました。そして、時にはこの絵本のように超現実的な夢の世界を想像してみるのも生活にゆとりが生まれるようにも思われました。
   * * *
『2ひきのいけないアリ』○著/クリス・ヴァン・オールズバーグ○訳/村上春樹○あすなろ書房
 ▽くぼっち先生=元中学校長の久保良道さん。国内外の絵本を集めた私設図書館「くぼっち文庫」で3000冊を超える蔵書を無料貸し出し。第2・第4土曜日に開館。有年原434。TEL49・2089。

(『2ひきのいけないアリ』 ○著/クリス・ヴァン・オールズバーグ ○訳/村上春樹 ○あすなろ書房)

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