赤穂民報
なみ(7月13日)
くぼっち文庫の国別絵本冊数の多い順は、アメリカ、イギリス、ロシア、フランス、ドイツ、中国、そして韓国でした。ところが今では韓国の絵本がドイツを上回っています。
韓国では、新しい感覚の絵本が次から次へと生まれています。そのなかの一冊が「なみ」という絵本です。
一人の少女が母につれられて砂浜にやってきます。波とたわむれながら、海を体感するという物語です。著者の子どものころの体験から生まれた作品かもしれません。
それにしても、文字がまったくありません。なのに、なぜか少女の声が聞こえてくるのです。不思議な絵本です。
砂浜に打ちよせる波を通して、少女は「自然」を学んだと思います。「自然」を体感する、それはまさにこの絵本のようなことを言うのでしょう。
「自然」を肌で感じることで子どもたちの感性が高められていくのだと思います。一度、この絵本を手にして、少女の声を聞いてみませんか。それぞれ異なる感動が得られると信じています。
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『なみ』○作/スージー・リー○講談社
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▽くぼっち先生=元中学校長の久保良道さん。国内外の絵本を集めた私設図書館「くぼっち文庫」で3000冊を超える蔵書を無料貸し出し。第2・第4土曜日に開館。有年原434。TEL49・2089。
(『なみ』 ○作/スージー・リー ○講談社)
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