赤穂民報

『冨嶽三十六景』など版画展(8月3日)

 浮世絵師・葛飾北斎の代表作「冨嶽三十六景」と近代作家らによる作品を集めた版画展「富士山の魅力」が尾崎の「たでのはな美術館」で開かれている。さまざまな作風と技法で描かれた霊峰の数々を楽しめる。
 「冨嶽三十六景」は天保年間に出版された連作。当初は36図だったが、あまりに好評だったため10図を追加した。
 今展では、原作をできるだけ忠実に再現したことで知られる「高見澤木版社」の復刻版全46点を前後期に分けて展示。世界的に有名な「神奈川沖浪裏」、和紙肌で雪を表した「礫川雪ノ旦(こいしかわゆきのあした)など、趣向を凝らした構図で描いた四季折々の情景が並ぶ。作品の一つ「尾州不二見原」の復刻版木4枚も公開している。
 また、陽光を浴びて赤く染まる山容を描いた橋本興家の「川と富士」、“昭和の広重”と呼ばれた関根準一郎の「箱根」など、昭和以降を中心に活躍した版画家8人の作品9点も紹介している。
 「冨嶽三十六景」の展示は佐野正幸館長(73)が1年前から準備。6月に富士山の世界文化遺産登録が決定したことを受け、北斎以外にも展示内容を拡大した。佐野館長は「ゴッホやモネ、作曲家のドビュッシーなど世界にも影響を与えた名作をじっくり味わってもらえれば」と来館を呼び掛けている。
 9月24日(火)まで午前10時〜午後4時。8月22日(木)に展示替え。水曜休館。入館料200円(小学生以下無料)。TEL090・3496・4282。

(葛飾北斎「冨嶽三十六景」をはじめ多彩な版画が並ぶ「富士山の魅力」展)

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