赤穂民報

アユの卵1050万粒を放流(10月10日)

 アユの天然遡上を活発化させようと、千種川漁協(盛崎務組合長)は8日、南野中の潮止め井堰で発眼卵(はつがんらん)約1050万粒の放流を行った。順調なら5%が成魚になって戻ってくる見込みで、組合員たちが「元気に育って帰ってきれくれよ」と願った。
 アユは川で孵化して稚魚期を海で過ごし、成長すれば産卵のため川を上る。発眼卵は卵膜越しに肉眼で目が認められるようになった魚卵。すぐに孵化するため、卵のまま他の生き物に捕食されるリスクを減らせるメリットがある。
 卵を付着させたヤシの樹皮を組合員と関係者約10人でいかだに結び、井堰の下流側へセット。直径約1ミリ、1グラムで約2500個という発眼卵は目を凝らさなければわからないほどの小ささ。受精から11日目で、その日のうちに8割方が孵化、残りも翌日には殻を破るという。
 同漁協によると、発眼卵放流は昨年、県下で初めて実施。約350万粒を放流したところ、今春の天然遡上が推計で前年より2〜3割アップし、7〜8トンになった。「予想以上の効果があった」(盛崎組合長)ことから、今年の放流量を昨年の3倍に増やした。
 盛崎組合長は「海で育った個体は強くて味もよい。遡上するアユが跳ねる光景が楽しみ」と成果を心待ちにしている。

(発眼卵を付着させたヤシの樹皮を放流場所へ運ぶ千種川漁協の組合員)

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