赤穂民報
コラム【陣太鼓】理念活かせるかは人次第(11月2日)
▼赤穂市と同じくサクラを市木、ツツジを市花とする自治体が熊本県にある。日本で初めて「環境モデル都市づくり宣言」を打ち出した水俣市だ
▼水俣市では今から10年前、産業廃棄物の管理型最終処分場を設置する計画が明るみに。燃え殻、汚泥など14品目を持ち込み、15年間かけて203万立方メートルを埋め立てるという計画だった
▼環境悪化を阻止しようと、複数の市民団体が連携。「中立」を決め込んだ現職市長の再選を「設置反対」の新人候補が大差で阻んだ
▼新市長は市独自の環境影響調査を実施し、事業者側のデータの不備を次々と指摘。「論理的にも、科学的にも破綻している」との意見書を19年12月に知事へ提出した
▼市内外から提出された意見書の数は3万3591通。反対の署名は人口約3万人の市で2万筆を超えた。事業者は20年6月、ついに計画を断念した
▼水俣市の総合計画には「人と豊かな環境が共生するまち」「安全で心安らかに、いきいきと暮らせるまち」と掲げられている
▼わが赤穂市の総合計画には「安全・安心に生活できるまち」「自然と共生する住みよいまち」とある。どんなにりっぱな理念も、結局は運用する人次第である
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