赤穂民報

地域行事きっかけに三味線入門(4月1日)

 今年1月、29年ぶりに行われた坂越・鳥井町の小正月行事「曳きとんど」に参加して邦楽に興味を持った12歳の少女が地域の三味線教室に入門。4月6日(日)に地元で開かれる「さくら祭り」のステージで大人たちと一緒に出演することになり、初舞台へ向けて稽古に励んでいる。
 この春に坂越小を卒業したばかりの木村なつみさん。同級生たちと一緒にカスタネット隊の一員として「曳きとんど」を練り歩いた。本番前に数回あった合同練習で佐方さよ子さん(78)や牟禮清美さん(67)らが弾く三味線の生の音色を初めて耳にし、「弾いている姿も、音もかっこいい」と魅力を強く感じたという。
 両親を説得し、行事の翌日に生田流教授の牟禮さんに弟子入りした。カナや数字で音階を表す三味線の譜面は稽古初日で読み方をマスター。「好きこそものの上手なれ、ということなのでしょう。本当に筋が良い」(牟禮さん)と驚くほどの早さで弾き方を覚えていっているという。
 とんどを乗せた木製台車をお囃子と音頭に合わせて綱で引っ張る「曳きとんど」に三味線は欠かせない楽器の一つ。待望の後継者候補の出現に佐方さんは「若い人が地域の伝統に関心を持ってくれたことが最高にうれしい」と喜んでいる。
 「いつかは曳きとんどに三味線で出てみたい」と夢をふくらませる木村さん。「さくら祭り」では佐方さんや牟禮さんと一緒に舞台へ上がり、「曳きとんど音頭」など2曲を演奏する予定で、「憧れの人たちと一緒に弾けるのが楽しみ。一生懸命ついていきたい」と話している。
 「さくら祭り」は船岡園展望広場で午前11時〜午後1時半。坂越中和太鼓部、ギターの弾き語り、ハーモニカ演奏などのステージ演奏がある。たこ焼き、甘酒など模擬店も出店。豪華賞品が当たる抽選会は午後1時からカードを配布する。雨天中止。問合せは主催の坂越地区まちづくり連絡協議会事務局TEL48・8133(梅本電機)。

(初舞台へ向けて三味線の稽古に励む木村なつみさん(左))

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