赤穂民報

常楽寺、112年ぶり改修竣工(4月29日)

 鎌倉時代に寺号を得たと伝えられる坂越の常楽寺で112年ぶりの改修工事が竣工。4月29日、恒例の花まつりと合わせて開眼法要が行われ、地域住民約40人が参列した。
 同寺は坂越トンネル西口の交差点を南へ入った山すそにある。寺史によれば、赤穂郡大領だった高屋為経が結んだ常楽庵がはじまり。子孫の景義が正中元年(1324)に京都・東福寺に願い出て禅院とし、「常楽寺」と改号したとされる。現在は妙見寺の末寺。寺の前にある井戸水は霊水として知られ、かつては遠方から汲みに訪れる人もあったという。
 地域の人たちの話では近年、地盤の傾きに伴って堂宇が倒壊する恐れが高まり、寺を管理する下高谷自治会が改修を決定。積立金を取り崩して費用を捻出し、基礎の水平化と屋根の葺き替えなどを施工した。屋根裏で見つかった棟札から屋根の葺き替えは明治35年(1902)以来とわかった。
 自治会長の小川寛さん(65)は「先人が大切に守ってきたものを絶やすのは忍びないと改修を思い切りました。地域のシンボルとして末永く守っていきたい」と話した。

(下高谷自治会によって改修された常楽寺)

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