赤穂民報

孫への想い(5月31日)

 おばあさんからたくさんの口承伝承(言いつたえ)を聞かされたことがベースになり、一つの物語が生まれました。
 モンゴルの白い馬ならぬアメリカの青い馬にまつわる絵本です。
 著者は、この絵本を声に出して言葉の響きを楽しみながら読んでくれることを望んでいます。
 少し恥ずかしい思いがありましたが、声を出して読んでみました。読んでいくうちにいつしかタイムスリップして、幼いころ祖父が藁仕事の手を休めて「蟻無山」や「小鷹の観音さま」など有年の昔話を聞かせてくれたことを思い出し、目頭が熱くなりました。
 じいちゃんはテレビ、孫はパソコンという今日の暮らしからはこんな絵本は生まれないだろうなと思うと、すごく悲しくなりました。
 時には、一冊の絵本を前にして、いろいろな語りの場が家庭のなかで生まれることを期待しています。
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 『青い馬の少年』○文/ビル・マーティンJr.、ジョン・アーシャンボルト○絵/テッド・ランド○訳/かねはらみずひと○アスラン書房
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 ▽くぼっち先生=元中学校長の久保良道さん。国内外の絵本を集めた私設図書館「くぼっち文庫」で3000冊を超える蔵書を無料貸し出し。第2・第4土曜日に開館。有年原434。TEL49・2089。

(『青い馬の少年』 ○文/ビル・マーティンJr.、ジョン・アーシャンボルト ○絵/テッド・ランド ○訳/かねはらみずひと ○アスラン書房)

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