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棟方志功の処女版画集を展示(7月11日)

 版画の巨匠、棟方志功(1903−75)と棟方に影響を与えた版画家、川上澄生(1895−1972)の作品計約40点を展示する「異国情緒小品展」が尾崎のたでのはな美術館(佐野正幸館主)で10日から始まった。
 棟方は自著『板愛染』の中で、「川上澄生の板画、『初夏の風』と言う板画に取り憑れました。(中略)わたくしの板画の流れがこの『初夏の風』から流れだした様なものです」と記述。このことから、川上の作品が棟方を版画の道へ進むことを決意させたと言われている。
 今展では、棟方にとって初めての版画集となった『星座の花嫁』(昭和5年刊)の多色刷り木版画全10点を一堂に公開。川上がグリム童話を日本風の絵に仕立てた和綴本『しんでれら出世繪噺』(昭和18年刊)を1ページずつ額装して展示している。
 佐野館主は「『星座の花嫁』は川上の作品から受けたとみられる影響が色濃い。後年の棟方の作風とは異なる味わいを感じ取ってもらえれば」と話している。
 同館の再開2周年記念企画として8月31日(日)まで午前10時〜午後4時。水曜休館。入館料200円(小学生以下無料)。TEL090・3496・4282。

(棟方志功作『星座の花嫁』より「貴女・裳を引く」)

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