赤穂民報

木の音をきく(8月30日)

 いつのころからか、森と湖の国・フィンランドにあこがれていました。その国の絵本を久しぶりに手にしました。
 父親が亡くなり、遠くの町へ引っ越すことになった少女の物語です。木に耳を当てていると、父親との思い出が次から次へとよみがえってきます。心情がモノローグ(一人語り)でつづられ、少女の孤独感がひしひしと伝わります。
 私も、似たような体験を何度もしたので、少女の気持ちがいくらか理解されます。読み終えたとき、「フーッ」と大息をつきました。
 人生には、いつ何が起こるかわかりません。この苦しく悲しい体験を乗り越えるには、自問するなかから答えを見つけるしかないのです。
  * * *
 『木の音をきく』○文/リーッタ・ヤロネン○絵/クリスティーナ・ロウヒ○訳/稲垣美晴○猫の言葉社

(『木の音をきく』 ○文/リーッタ・ヤロネン ○絵/クリスティーナ・ロウヒ ○訳/稲垣美晴 ○猫の言葉社)

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