赤穂民報

【読者の声】危機管理情報の伝達もっと早く(2月21日)

 尾崎小学校に子どもが通っている保護者です。2月12日に校区内であった傷害事件は、ちょうど子どもたちが登校しようとする時間帯に起こりました。もし、事件発生を知っていたら車で送るなど対応したと思います。こうした情報を速やかに伝達してもらえる手段はないのでしょうか。ちなみに、学校から保護者へメールが送信されたのは事件発生から4時間半以上過ぎてからでした。(尾崎小児童の一保護者)
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 今回の事件は午前7時ごろに発生し、直後に110番通報された。各関係機関の話では、赤穂署は同8時15分に赤穂市育成センターへ「尾崎で人が刺される事件があった」と電話で第一報を入れ、センターが市教委へ電話報告したのが同9時前。警察は同9時14分の報道発表と同時に「ひょうご防犯ネット」で事件概要を発信した。市教委は同10時ごろ、赤穂東中校区の幼稚園、保育所、小学校、中学校に不審者警戒の緊急対応を電話で指示。さらに、保護者向けの注意喚起メールの文面を作成し、同10時半ごろから各学校園所へファクスで送った。「一番号ずつしか送信できないため、すべての学校園所へ送り終えるまで1時間程度かかった」(市教委)という。尾崎小は市教委から受け取った文面に一斉下校の時刻などを追記し、保護者へメール送信。保護者が受信できたのは同11時40分前後だったとみられる。
 それぞれの場面での情報伝達について、各機関は次のように話している。
 赤穂署「犯人の特徴や凶器、逃げた方向など事件の概要を特定できてから情報発信しようとした」
 育成センター「警察からの第一報で『情報が分かり次第また連絡する』とのことだったので待ったが、第二報で新たに判明したのは被害程度と『後ろから声を掛けられた』ということぐらいだったため、教育委員会へ知らせた」
 市教委「不確定要素が多い情報は混乱ばかりが先走ってしまうと考えたこと、また、市教委が情報を知った時点ではすでに通学時間帯を過ぎていたことから、学校への連絡を見合わせていた。もし、通学時間前に知っていれば対応は違っただろう」
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赤穂民報より
 二次被害を防ぐには、事件の発生時刻と場所、犯行形態をいかに速やかに情報共有できるかが重要です。情報は「正確」であることは大前提ですが、「詳細」よりも「迅速」を優先してほしい、というのが多くの市民の希望ではないでしょうか。
 市教委は「もし、通学時間前に知っていれば対応は違っただろう」と話しますが、現在の仕組みでどこまで迅速かつ確実に情報伝達できるのか、実証が必要でしょう。
 しかし、危機管理情報を知らせる責務を市教委や学校に過度に求めるのは本来ではないと思います。「ひょうご防犯ネット」への登録など自分で出来ることをやっておく心構えを持ちたいです。

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