新型コロナウイルスの感染拡大に備え、兵庫県に緊急事態宣言が発出されたことを受け、井戸敏三知事は７日、新型コロナ特措法に基づき、同日から５月６日まで兵庫県全域を対象に「生活の維持に必要な場合を除き、みだりに居宅から外出しない」ように県民へ要請した。赤穂市は８日午前に対策本部会議を開き、対応を協議する。
　同法では、国が緊急事態宣言を行った場合、都道府県知事は期間及び区域を定めて外出自粛などを要請できる（４５条１項）。感染症対策に関する県の行動計画では、要請の実施区域は「市区町または県民局単位」とし、「原則として患者が確認された市区町」としている。
　感染者が確認されていない市区町も含め県下全域を一律に実施区域とした理由について、井戸知事は７日夜の記者会見で、「実施区域から外した場合、連休に人が押しかけると、そこからほころびることになりかねないので、申し訳ないが協力してもらう」と説明した。
　また、この日に県内で新たに確認された感染者が会見の時点で１９人に上ったことを踏まえ、「一日の感染確認数が２０を超えると、もうワンランク上に（対応を）上げることも検討しないといけない」とし、同法４５条２項に基づく施設使用やイベントの制限または停止を要請する可能性に言及。「今の時期が非常に重要。兵庫県でパンデミックを起こさないためにご協力をお願いしたい」と呼び掛けた。
　会見では、新たな県の対処方針として、▽入院体制の強化（４月末までに５００床を確保。拠点病院に県立加古川医療センター、重症等特定病院に神戸市立医療センター中央市民病院と県立尼崎総合医療センター）▽軽症者、無症状者の療養先としてホテルなど５００室を確保▽５月６日まで学校の休業を延長、県立施設の休館（屋外施設は除く）などを発表。保育所については「感染防止対策を徹底した上で事業の継続を要請する」とした。

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2020年4月11日号(2367号) 1面 (4,287,676byte)
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