誤った部位に注射し後遺障害 1500万円で和解へ
2023年02月25日
赤穂市は24日、ワクチンの注射針を誤った部位に刺したことによって腕に後遺障害が生じた医療ミスが赤穂市民病院であり、被害者の市内在住50代男性に解決金1500万円を支払うことで和解する見込みとなったと発表した。
病院によると、2016年11月に同病院健診センターで左腕にインフルエンザワクチン接種を受けた男性が左ひじ関節付近に痛みとしびれを訴え、翌年1月になっても改善がみられないと申し出があった。
調査した結果、神経が複雑に走っている部位に針を刺したことによる神経損傷の可能性が判明。医療事故調査委員会は開かず、月1回定期開催している医療安全推進委員会(同年3月15日)で「刺針を行った部位に誤りがあったことは明らかであり、過失は免れない」として医療過誤と認定したという。
男性の症状はその後も悪化し、19年9月に別の医療機関で複合性局所疼痛症候群(CRPS)と末梢神経障害性疼痛の後遺障害と診断された。現在も左上肢の強い痛みと左手指を開けない状態が続いているという。
病院はミスの原因を「手技的な過失があった」とし、接種を担当した看護師に対し、接種に適した部位を指導する再教育を行ったほか、院内に事案を周知して再発防止を図ったという。
医療事故調査委員会を開催しなかった理由は「医療事故報告書が提出された時点では、医療事故レベルは『レベル3b』(事故により濃厚な処置や治療の必要性が生じた場合)で、当時の規定では事故調を開く必要のないレベルだった。後に神経損傷の可能性や後遺障害が判明したが、レベルを付け替えることはない」(医療課)としている。
掲載紙面(PDF):
2023年2月25日号(2497号) 2面 (8,452,937byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
誤った部位に注射針を刺したことによる医療ミスがあった赤穂市民病院
病院によると、2016年11月に同病院健診センターで左腕にインフルエンザワクチン接種を受けた男性が左ひじ関節付近に痛みとしびれを訴え、翌年1月になっても改善がみられないと申し出があった。
調査した結果、神経が複雑に走っている部位に針を刺したことによる神経損傷の可能性が判明。医療事故調査委員会は開かず、月1回定期開催している医療安全推進委員会(同年3月15日)で「刺針を行った部位に誤りがあったことは明らかであり、過失は免れない」として医療過誤と認定したという。
男性の症状はその後も悪化し、19年9月に別の医療機関で複合性局所疼痛症候群(CRPS)と末梢神経障害性疼痛の後遺障害と診断された。現在も左上肢の強い痛みと左手指を開けない状態が続いているという。
病院はミスの原因を「手技的な過失があった」とし、接種を担当した看護師に対し、接種に適した部位を指導する再教育を行ったほか、院内に事案を周知して再発防止を図ったという。
医療事故調査委員会を開催しなかった理由は「医療事故報告書が提出された時点では、医療事故レベルは『レベル3b』(事故により濃厚な処置や治療の必要性が生じた場合)で、当時の規定では事故調を開く必要のないレベルだった。後に神経損傷の可能性や後遺障害が判明したが、レベルを付け替えることはない」(医療課)としている。
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2023年2月25日号(2497号) 2面 (8,452,937byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
[ 事件・事故 ]
電車とシカ衝突、4000人影響 [ 事件・事故 ] 2012年12月28日塩屋で小学女児に声掛け [ 事件・事故 ] 2012年11月30日姫路の会社員が酒気帯び運転 [ 事件・事故 ] 2012年11月25日サイドミラーを角材で損壊 [ 事件・事故 ] 2012年11月18日執行猶予中また万引き [ 事件・事故 ] 2012年11月15日信号無視の無免許男、逃走中に事故 [ 事件・事故 ] 2012年11月15日架空の投資話で420万円被害 [ 事件・事故 ] 2012年11月13日風営法違反容疑 姫路の男2人逮捕 [ 事件・事故 ] 2012年11月08日自転車で転倒し、意識不明の重体 [ 事件・事故 ] 2012年10月28日機械にはさまれ指損傷など重傷 [ 事件・事故 ] 2012年10月24日黒崎町で不審火、バイクなど燃える [ 事件・事故 ] 2012年10月17日車乗り逃げ犯を追跡して逮捕 [ 事件・事故 ] 2012年10月14日城西町の会社員、盗撮容疑で逮捕 [ 事件・事故 ] 2012年10月11日千種川で父子2人が死亡 [ 事件・事故 ] 2012年10月08日コンベヤーで腕骨折の重傷 [ 事件・事故 ] 2012年10月05日
コメント
2016年11月注射
2017年1月患者から申し出
2017年3月医療過誤認定
2019年9月別の医療機関で後遺障害認定
2023年2月現在も強い痛み
この間、市民病院がどう対応していたか記事の中に見えません。
2017年3月に医療過誤認定しておきながら、なぜ別の医療機関で後遺障害診断なのか。
そこらが全く読み取れないです。
ひょっとして、市民病院が男性からの申し出に最初はゴネて、別の医療機関の診断で外堀が埋められたから、今になって和解になったのではないんですか。
報道する以上は、もう少し読者が気になる部分をしっかり取材してほしいです。
27 6
投稿:市民 2023年02月26日コメントを書く