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「呑海楼」にも家宅捜索

 2010年05月27日 
 預託金名目で不正に金を集めた疑いがあるとして、警視庁などが5月26日、会員制温泉リゾートクラブ「岡本倶楽部」の運営会社などを出資法違反(預かり金の禁止)容疑で家宅捜索したことに関連し、グループホテルの一つとして赤穂市御崎の「赤穂岡本ホテル呑海楼」も同日捜索を受けた。
 捜索を受けたのは、静岡、福井など7県で11の宿泊施設を展開し、会員制リゾートクラブを運営する「岡本ホテルシステムズ」(東京都中央区)と「オー・エム・シー」(同)など数10カ所。元本保証をうたって会員から不正に預託金を集めた疑いが持たれている。解約を求めた会員に返金せず、提訴されたケースも。そうして集めた金の一部が暴力団に流れたとの指摘もある。
 赤穂での捜索は午前7時ごろから行われ、捜査員が帳簿、書類などを押収した。
 関係者によると、「呑海楼」は瀬戸内海を臨む好立地に昭和20年代に開業。数年前に所有権を取得した大阪の不動産会社が平成20年7月、「岡本倶楽部」の関連会社と土地、建物の賃貸契約を結び、営業権もその会社に渡したという。客の8割は一般予約で、会員の利用は2割程度。会員が宿泊した場合は翌月以降に関連会社から契約に基づく料金が支払われる仕組みになっている。
 同旅館は家宅捜索後も通常通り営業。報道を知った予約客からキャンセルが数件あった一方、新規予約も入っているという。従業員の一人は「会員募集や契約に関わったことは一切なく、お客様を精一杯おもてなしすることだけ考えてやってきた。詳しいことはわからないが、看板に泥を塗られた気持ち」と残念そうだった。
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掲載紙面(PDF):
2010年5月29日(1897号) 3面 (12,125,101byte)
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