日本海水赤穂工場にバイオ発電
2012年10月04日
国内2番目の規模となる木質バイオマス発電設備の建設予定地を指し示す塩崎成治工場長
天然ガス発電プラントも併設し、現在稼働中の石化燃料発電を廃止。試算では赤穂市全体のCO2排出量を4%近く削減できるという。平成27年1月の営業運転開始を目指し、今年12月に着工する。
グループ親会社の産業用ガス大手「エア・ウォーター」(大阪市中央区)の発表によると、赤穂工場の敷地内約9000平方メートルに80億円をかけてボイラーと蒸気タービンを建設。最大出力は16・5メガワットで、国内では神奈川県にある「川崎バイオマス発電所」の33メガワットに次ぎ2番目の規模となる。
製塩過程には電力のほか塩を結晶化させる熱源として大量の蒸気を要する。同工場で現在使っている石油系燃料発電設備(最大出力5・8メガワット、最大蒸発量毎時55トン)は昭和47年の設置から40年が経過して老朽化。CO2排出量を大幅にカットでき、収入増にもつながるバイオマス発電へ切り替えることにした。
計画では、間伐材や廃材などを細かく砕いた木材チップを燃料とし、定期点検を除いて24時間稼働。併設する天然ガス発電設備(最大出力7・7メガワット)と合わせて毎時91トンの蒸気を得ることができる。同工場で必要な電力は天然ガス発電で十分まかなえるため、バイオマス発電分はすべて電力会社などに売却し、年間25億円の売上高を見込む。年間17万トン(23年度実績)のCO2排出量を2000トンに抑え、赤穂市全体の排出量を3・7%削減できるという。
日本海水赤穂工場の塩崎成治工場長(52)は「伝統の塩づくりを継続しつつ、経済と環境の両面で社会貢献に努めたい」と話している。
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2012年10月6日(2008号) 1面 (9,392,019byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
農産物と手作り雑貨 学生らが期間限定ショップ 人気スイーツや新鮮野菜など14店舗「出張さんもく楽市」 関西電力赤穂発電所 来年7月末で廃止決定 景気動向調査 次期見通しは3期ぶり「改善」 [ 商業・経済 ] 2024年09月03日積算ミスで工事契約解除 市が損害賠償へ 物流支える海上輸送の役割知って 海運組合が講座 高校生向け工場見学バスツアー 参加者募集 アルミサッシ再生工場建設へ地鎮祭 [ 商業・経済 ] 2024年06月25日海浜公園の指定管理者公募へ説明会 14社が参加 [ 商業・経済 ] 2024年06月18日品川リフラ 世界最大級の不定形耐火物プラント完成 [ 商業・経済 ] 2024年06月14日兵庫県下初の農村RMO 周世・有年横尾地区に設立 景気動向調査の見通し悪化 物価高騰が冷や水か [ 商業・経済 ] 2024年06月04日下水管理センターでバイオマス発電稼働 [ 商業・経済 ] 2024年06月04日義士の縁で「赤穂アスパラ横丁」18日から [ 商業・経済 ] 2024年05月16日青木さやかさん「後押ししてくれる仲間を」新入社員にエール
コメントを書く