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「カイトボード」で年間総合優勝

 2015年10月31日 
カイトボードで自身2度目の国内年間王者になった武田照麻さん
 セーリング競技の一つ、カイトボードの国内ツアー最終戦「カイト・レーシング・オールジャパン2015」(24・25日、近江八幡市)で磯浜町の武田照麻さん(41)が優勝。年間3大会の合計ポイントでもトップに立ち、3年ぶり2度目の総合優勝に輝いた。
 カイトボードはパラグライダーのようなキャノピーを操作しながらボードに乗り、風を受けた揚力を利用して水上を滑走するマリンスポーツ。風による推進力で5メートル以上もジャンプしたり、時速80キロのスピードを出したりすることができ、欧米を中心に約150万人の愛好者があるとされている。
 一斉スタートから水上のマークを定められた順に回ってゴール着順を競う種目「コースレーシング」に出場した武田さんは6月の第1戦で優勝し、9月の第2戦はカイトのトラブルで4位。総合ポイントで3位につけ、最終戦の優勝で年間チャンピオンの座を逆転でつかんだ。
 倉敷市出身で学生時代にサーフィンやウェイクボードを始めた武田さん。プロを目指してニュージーランドで武者修行したほど打ち込んだ。23歳で腕を骨折する大けがを負い、一時は競技から離れたがリハビリを積んで復活。8年前にカイトボードと出会い、「自然の力を使って非日常の体験ができる魅力」にひき込まれた。
 自身がリハビリを経験したことをきっかけに作業療法士の資格を取得。現在は西はりま医療専門学校で講師として勤務している。仕事が終わった後にジムで体を鍛え、休日に水上練習する日々。練習に必要な風を求めて、ほぼ毎週、島根や鳥取の日本海へ出掛ける。御崎の唐船沖でトレーニングすることもある。
 年間総合優勝を果たしたことで、来季は主催団体から公認プロに認定される公算が大きい。そうなれば、国際大会に出場を推薦される機会も生まれそうだ。カイトボードは、いずれオリンピックの正式種目に採用される可能性も少なくなく、「いずれは次の世代を育てることにも取り組みたい。そのためにも自分の目で世界を見ておきたい」とチャンスを狙っている。
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