赤穂市西有年の民家で夫婦が殺害された事件で、捜査本部は６日、夫婦の養子で同居の土木建設会社員の少年（１９）を殺人容疑で逮捕した。捜査本部は「自供などから容疑が固まった」としている。
　捜査本部によると、少年は今月３日午後３時ごろから５日午後１時半ごろまでの間、自宅で養父の豊住信夫さん（６９）と養母の初美さん（６４）を何らかの方法で殺害した疑い。調べに対し、「私が殺害したことに間違いありません」と容疑を認め、「凶器で頭部などを殴打した」などと供述しているという。凶器の種類はわかっていない。
　調べでは、信夫さんは３日、週３回の人工透析のため初美さんに付き添われて市内の病院に通院。午後３時ごろ、病院職員が自宅に送り届けた。捜査本部は、その日の帰宅時から少年が１１０番通報した５日までの間に殺害されたとして、犯行時刻の特定を進めている。
　捜査本部は６日午前７時から本部を設置している加里屋中洲の赤穂署で会見。「犯行動機、具体的な殺害方法について、今後の捜査で明らかにしていく」と語った。
　少年は豊住さん夫妻の娘の子で、数年前に豊住さんと養子縁組。５日午後１時２４分ごろ、「自宅でおじいちゃんとおばあちゃんが倒れている」と１１０番通報した。警察が現場へ駆け付けると、１階居間で信夫さんは頭を数カ所、初美さんは頭と首、背中など数カ所を刃物のようなもので刺されたり、切られたりして死亡しているのが見つかった。遺体の状況から死後推定数日が経過していたとみられるという。

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2016年2月13日(2173号) 1面 (11,593,034byte)
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