秦氏ゆかりの神社 備前にも
2016年10月08日
備前市香登本の大酒神社=左=を現地調査した「秦氏を学ぶ会」
「大酒」や「大避」を名称に含む神社は千種川沿いに多く所在するが、岡山県内では他に確認されておらず、同会は「秦氏の勢力が備前市域にも及んでいたことを示す史跡で興味深い」として11月に現地見学バスツアーを実施する。
香登本の大酒神社は大内(おおち)神社の境内社の一つ。本殿(備前市指定有形文化財)へ上がる石段に向かって右側に「牛神社」と並んで小祠が建っている。
大内神社の創建年代は不明だが、同会によると、大宝年間(701〜704)に「香登臣秦大兄」が修繕したとの記述が社記にあるという。また、『続日本紀』には文武2年(698)に備前国の秦大兄が香登臣の氏姓を賜ったと書かれている。
同会はこれまで、坂越の郷土史家、佐方渚果(さがた・しょか、1902−76)の調査記録などを基に、名称に「大酒」「大避」を含む神社が兵庫県内に31社、京都、山口、愛媛、長崎に1社ずつの計35社あることを確認していたが、香登本の大酒神社については知らなかったという。
現地見学バスツアーは東備西播定住自立圏形成推進事業として11月27日(日)に実施。午前8時に赤穂市役所を出発し、圏域にあるゆかりの史跡を探訪する。坂越の生島に船で渡り、秦河勝のものとされる墳墓も見学。午後4時ごろ解散予定(天候により内容が変更になる場合あり)。参加料2500円(昼食代、保険料など含む)で10月13日(木)から先着50人を募集する。申込み、問い合わせは主催の東備西播定住自立圏域史跡探訪会Tel43・0275(赤穂市立図書館内)。
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掲載紙面(PDF):
2016年10月8日(2202号) 3面 (10,640,398byte)
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[ 文化・歴史 ]
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