《西有年夫婦殺害》19歳孫に懲役10〜15年の不定期刑
2016年10月19日
赤穂市西有年の民家で今年2月、同居の祖父(当時69)と祖母(同64)を殺害したとして、孫で養子の少年(19)が殺人罪に問われた裁判員裁判の判決が19日、神戸地裁姫路支部であり、木山暢郎裁判長は少年に懲役10年以上15年以下の不定期刑を言い渡した。
判決によると、少年は今年2月3日夜、祖父母をハンマーや包丁で殺害。犯行動機について、「遊興費等に使用するため、祖父の管理する自らの預金を得ること」と認定した。
その上で、木山裁判長は犯行について、「被害結果の重大性や強固な殺意による犯行態様の悪質性、動機の短絡性等を踏まえれば、本件の犯情は相当に悪いというべき」とした一方、「少年は犯罪事実をすべて認めて反省の態度を示している。自身の人格や性格面での課題を克服しようとする意欲も示しており、矯正を期待できる」などとし、検察が求刑した無期懲役ではなく有期刑とした理由を述べた。
少年は白いカッターシャツに黒いスラックスで入廷。判決文の読み上げを背筋を伸ばして聞いていた。裁判長が最後に「有期刑としたのは、君に社会復帰のチャンスを与えようということ。それは2人の命の上に立つものであり、無駄にすることは許されません。まずは判決文をよく読んでほしい」と諭すと、2、3度小さくうなずいた。
閉廷後、少年の代理人の弁護士は報道陣の取材に対し、「これから相談するが、おそらく控訴はしない」と語り、判決を受け入れる意向を示した。
掲載紙面(PDF):
2016年10月22日(2203号) 1面 (11,092,257byte)
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判決によると、少年は今年2月3日夜、祖父母をハンマーや包丁で殺害。犯行動機について、「遊興費等に使用するため、祖父の管理する自らの預金を得ること」と認定した。
その上で、木山裁判長は犯行について、「被害結果の重大性や強固な殺意による犯行態様の悪質性、動機の短絡性等を踏まえれば、本件の犯情は相当に悪いというべき」とした一方、「少年は犯罪事実をすべて認めて反省の態度を示している。自身の人格や性格面での課題を克服しようとする意欲も示しており、矯正を期待できる」などとし、検察が求刑した無期懲役ではなく有期刑とした理由を述べた。
少年は白いカッターシャツに黒いスラックスで入廷。判決文の読み上げを背筋を伸ばして聞いていた。裁判長が最後に「有期刑としたのは、君に社会復帰のチャンスを与えようということ。それは2人の命の上に立つものであり、無駄にすることは許されません。まずは判決文をよく読んでほしい」と諭すと、2、3度小さくうなずいた。
閉廷後、少年の代理人の弁護士は報道陣の取材に対し、「これから相談するが、おそらく控訴はしない」と語り、判決を受け入れる意向を示した。
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