山林火災消し止めた3人に「のじぎく賞」
2017年09月13日
見事な連係で山火事を食い止め、「のじぎく賞」を贈られた=右から=岡本さん、千田さん、浅田さん
受賞したのは、副所長の岡本正利さん(59)=北野中=、教務係長の千田正明さん(54)=和気町=、指導員の浅田泰伸さん(44)=佐用町豊福=。
今年8月24日午後7時10分ごろ、北野中の教習所事務所2階で一人でデスクワークをしていた岡本さんは「パチパチ」という音に気付いた。不審に思って窓の外を見ると、事務所から数メートル先の山林から炎が上がっていた。
「火事や!」
すぐに階段を駆け下り、教習コースで指導中だった同僚に異変を知らせた。千田さんと浅田さんが事務所1階の消火栓からホースを伸ばして放水開始。岡本さんの119番通報から9分後には消防隊が到着したが、そのときにはすでに鎮火していたというスピード消火だった。
現場は燃えやすい笹草や樹木が茂った急斜面で、数日間雨が降らず乾燥した状態だったという。千田さんは「炎はけっこう大きかった。少しでも遅かったら大変なことになっていたかも知れない」と証言。現場を検証した市消防本部も「建物の影になって人目につきにくい場所でもあり、初期消火がなければ大規模な山林火災になっていた恐れがあった」と話す。
実は岡本さんと浅田さんは現役の消防団員で、千田さんも昨年まで32年間にわたって消防団で活動していた。長年の訓練経験があったからこそ、慌てずに消火活動できたといえ、筒先を持って放水した浅田さんは「落ち着いて放水できました。近くに民家もあるので、大事にならなくてよかった」と振り返り、岡本さんは「職場でも消防訓練をしていたので、消火栓の位置やどこまでホースが届くのかということは頭に入っていた」と日頃からの備えが功を奏した点を強調した。
のじぎく賞の伝達式は13日、加里屋中洲の赤穂警察署で行われた。3人は「目の前の火を消すという当たり前のことをしただけなのに恐縮です」と謙遜しながら表彰状を受け取った。
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2017年9月16日(2246号) 1面 (13,011,458byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
[ 社会 ]
電力も地産地消へシフト [ 社会 ] 2012年05月15日津波からの避難場所を考える [ 社会 ] 2012年05月13日砂浜にぬかるみ、立ち入り禁止 [ 社会 ] 2012年05月12日スーパーでも「広報あこう」 [ 社会 ] 2012年05月11日震災がれき「受け入れ不可」と判断 [ 社会 ] 2012年05月10日坂越のみこしで石巻の子ら笑顔 堀部安兵衛のふるさとへ赤穂から“助太刀” [ 社会 ] 2012年05月09日商議所青年部会長に宮本氏 [ 社会 ] 2012年05月03日地域運動会で防災レース [ 社会 ] 2012年05月02日出る杭大会で赤穂の2団体入賞 [ 社会 ] 2012年05月01日息のむ恐さ、誓教寺の地獄絵 [ 社会 ] 2012年05月01日元消防分団長の粟井さんに瑞宝単光章 [ 社会 ] 2012年04月29日酪農家の丸尾さんに黄綬褒章 [ 社会 ] 2012年04月28日介護施設に“教室”再現「おとなの学校」 [ 社会 ] 2012年04月28日原発から自然エネルギーへ [ 社会 ] 2012年04月28日
コメント
0 0
投稿:燃える男 2017年09月15日コメントを書く