ボクシングの元世界チャンピオンで、昨年９月に引退を表明した赤穂出身の小國以載さん（３０）が２６日、所属先の角海老宝石ジム（東京都豊島区）で復帰会見。世界王座への返り咲きを目指し、１２月１日に後楽園ホールで再起戦のリングへ上がることを明らかにした。
　小國さんは一昨年の大みそかに当時無敗だったドミニカ人王者に判定勝ちしてＩＢＦ世界スーパーバンタム級王座を獲得。昨年９月の初防衛戦でタイトルを失い、「現役引退」を表明した。
　関係者によると、６年前に練習で右手首の腱を断裂。それ以降は痛み止めの注射を打ちながら練習を続け、試合では右の強打を封印して戦っていたという。今年１月末に患部を手術して完治する見込みが立ち、「右が使える状態で、もう一度勝負したい」と復帰を決意した。
　引退を撤回したことについて、「うそをついたので」とピノキオのコスプレで会見に登場。今年４月に妻・綾香さん（２５）と結婚、８月には長男・嵩昌（たかよし）君が生まれたことを公表し、「ミルク代も稼がないといけない」と語って報道陣を笑わせた。
　復帰戦の対戦相手は未定だが、１０月から本格的なスパーリングを開始する。赤穂民報の電話取材に小國さんは「今のところ右手に痛みはない。不安がないと言えばうそになるが、試合に向けて実戦感覚を取り戻していきたい」と語った。

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掲載紙面（PDF）：
2018年10月6日(2295号) 4面 (9,531,415byte)
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