義士が残した実印意匠「印形御守」
2021年06月25日
潮田又之丞の実印を意匠した「印形御守」
無病息災を願う6月30日(水)の「輪越し祭」で希望者500人に無料で配布する。
赤穂浅野家の絵図奉行(禄高200石)で槍の名手だった又之丞。内匠頭の刃傷事件後に妻と母、娘ら家族4人を姉が嫁いだ播州加西郡の渡辺与左衛門に預け、仇討ちに備えた。同志が入手した吉良邸の図面を製図し、得意の十文字槍を手に討ち入って本懐を遂げた。
又之丞は討ち入りに向け江戸へ出立する際、「本望を達したならば、わが霊魂がこの印に乗り移り、開運・魔除けの守護神になるだろう」と遺言して渡辺家に「高教」と彫った実印を残した。渡辺家では紙に押印した印形を疫病除けなどのお守りとして村人たちに頒布したという。
嘉永4年(1851)には渡辺家から実印を譲り受けた又之丞の従兄弟の子孫にあたる佐倉藩士の潮田監物が義士の150回忌追善として印形を1万枚発行したと潮田家の系譜に記録されている。同神社の佐藤誠非常勤学芸員(48)が系譜の記録を発見し、護符の製作を発案した。
実印を基に約2倍の大きさのレプリカを製作。十文字槍のイラストを印刷した和紙(縦19センチ、横8センチ)に社印とともに押印して祈祷した。「新型コロナウイルスの早期退散と終息も祈りに込めた」と飯尾宮司。30日午後7時から「輪越し祭」の参拝者に配布する。TEL42・2054。
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2021年6月26日号(2422号) 1面 (7,070,452byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
リコーダーの祭典、プロの四重奏も 明治期以降の羽子板60点 [ 文化・歴史 ] 2013年01月11日「写壇・あすなろ」が会員展 [ 文化・歴史 ] 2013年01月10日江戸時代の鉄鉋鋳造遺物か [ 文化・歴史 ] 2013年01月08日旧松岡病院 惜しまれつつ解体 [ 文化・歴史 ] 2013年01月07日短歌の花咲き半世紀『とべら』600号 [ 文化・歴史 ] 2013年01月01日江戸中期の『造酒秘伝書』 [ 文化・歴史 ] 2013年01月01日野鳥の魅力、写真と木彫で [ 文化・歴史 ] 2013年01月01日ゆかりの薬師堂に和泉式部伝説の案内板 [ 文化・歴史 ] 2012年12月29日「怒り」の川柳 専用絵馬で受付中 小学校で古典芸能鑑賞会 干支の縁起物を手作り [ 文化・歴史 ] 2012年12月20日懐かしい火鉢や懐炉など展示 [ 文化・歴史 ] 2012年12月15日県川柳祭で2年連続議長賞 第3回忠臣蔵交流囲碁の結果 [ 文化・歴史 ] 2012年12月11日
コメントを書く