断水時でもトイレを快適に使うには
2021年10月10日
災害時に役立つ対応方法を学んだ災害ボランティア養成講座
市社会福祉協議会の主催で36人が参加した。「赤穂防災士の会」(金井貴子会長)のメンバーが負傷者の搬送方法や段ボールベッドの組み立てなど5つのワークショップを提供。参加者らはスタンプラリー方式で各プログラムを受講した。
断水時のトイレ対応を学ぶワークショップでは、洋式便器の中に45リットルポリ袋を二重にセットすることで便器を汚さずに排泄できる方法を体験した。
東日本大震災の被災者や自治体への調査によると、発災から3時間以内にトイレに行きたくなった人は31%で、9時間以内だと78%に上った。その一方、仮設トイレを3日以内に行き渡らせることができたと回答した自治体は34%にとどまり、1か月以上要した自治体も14%あった。
ポリ袋の中に市販の凝固剤やペットシートなどを入れれば、袋漏れの心配や臭いを軽減できるという。排泄後は下地の袋を残して便の入った袋のみ取り除き、固く口を結んで回収されるまで衣装ケースのような密閉できる箱に入れておけばよい。再び用を足す前に新しいポリ袋をセットすればトイレを清潔に保つことができる。
応急手当のコーナーでは、段ボールや傘を添え木とし、レジ袋を三角巾代わりに活用して負傷した手足を保護する方法も学んだ。ゼミ学習の一環で受講した関西福祉大学2年の日信龍二さん(20)は「今まで知らなかった知識が多く、参考になる」と熱心に受講。尾崎の民生委員の高木啓子さんは「段ボールベッドの組み立ては自分にもできそう。必要なときには手伝いたい」と話した。
金井会長は「きょう学んだことを家族や地域の人たちに伝えてください」と呼び掛けた。
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