《市民病院医療事故多発》16日に弁論準備手続 問われる過失責任
2021年12月11日
赤穂市民病院(藤井隆院長)で受けた手術で重度の障害がのこった患者とその家族が、赤穂市と執刀医を訴えた民事訴訟の争点整理のための弁論準備手続が12月16日(木)、神戸地裁姫路支部で行われる。
訴状などによると、患者の女性(当時74)は昨年1月、重い腰痛で同病院の脳神経外科を受診。腰椎の一部を切除する手術を受けた。当時の主治医だった男性医師(43)がドリルで骨を切削中に硬膜を損傷し、露出した神経を切断。女性は手術後、両足に重度の麻痺が生じるなどして自立での起立や歩行が不可能な状態となり、膀胱と直腸にも重い障害が生じた上、腰から足にかけて強い痛みとしびれが発生するようになったという。
被告医師は2019年7月に脳神経外科の常勤医師として同病院が採用。同病院などによると、着任以降に関わった手術で少なくとも8件の医療事故があり、外部有識者による検証の結果、女性への手術は医療過誤(過失のある医療事故)と認定された。他の7件については「医療過誤とは認定されなかった」としている。
原告側は男性医師について「直近に複数の重篤な後遺障害を生じさせる重大事故を発生させるなどしており、そもそも本来本件手術を行うだけの技術、技量を有していなかった」とし、「過失の程度は極めて重大で、悪質」と主張。赤穂市の使用者責任も追及している。
弁論準備手続では被告側から「答弁書」が提出される見通し。赤穂市と被告医師がどこまで過失と責任を認めるのか、あるいは否定するのか注目される。
* * *
「16日に初公判」としていましたが、正しくは「16日に弁論準備手続」でした。確認が不足していました。記事と見出しを訂正の上、おわびします。赤穂民報社
関連サイト:
【関連記事】医療過誤で重度障害 同一医師で事故8件(2021年09月18日)
掲載紙面(PDF):
2021年12月11日号(2442号) 1面 (6,216,248byte)
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訴状などによると、患者の女性(当時74)は昨年1月、重い腰痛で同病院の脳神経外科を受診。腰椎の一部を切除する手術を受けた。当時の主治医だった男性医師(43)がドリルで骨を切削中に硬膜を損傷し、露出した神経を切断。女性は手術後、両足に重度の麻痺が生じるなどして自立での起立や歩行が不可能な状態となり、膀胱と直腸にも重い障害が生じた上、腰から足にかけて強い痛みとしびれが発生するようになったという。
被告医師は2019年7月に脳神経外科の常勤医師として同病院が採用。同病院などによると、着任以降に関わった手術で少なくとも8件の医療事故があり、外部有識者による検証の結果、女性への手術は医療過誤(過失のある医療事故)と認定された。他の7件については「医療過誤とは認定されなかった」としている。
原告側は男性医師について「直近に複数の重篤な後遺障害を生じさせる重大事故を発生させるなどしており、そもそも本来本件手術を行うだけの技術、技量を有していなかった」とし、「過失の程度は極めて重大で、悪質」と主張。赤穂市の使用者責任も追及している。
弁論準備手続では被告側から「答弁書」が提出される見通し。赤穂市と被告医師がどこまで過失と責任を認めるのか、あるいは否定するのか注目される。
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「16日に初公判」としていましたが、正しくは「16日に弁論準備手続」でした。確認が不足していました。記事と見出しを訂正の上、おわびします。赤穂民報社
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