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陶芸ノウハウ活かして「焼き芋」

 2022年09月10日 
 兵庫県伝統工芸品の「赤穂雲火焼」を展示する御崎の桃井ミュージアムのフードメニューに、新たに焼き芋が登場。陶芸のノウハウを活かして特製の窯でふかした絶妙の焼き上がりが自慢という。

長年の陶芸経験を活かしてじっくり焼き上げ、滑らかな舌触りと凝縮した甘みが自慢の「うんかの焼き芋」


 絹のようにしっとり滑らかな舌触りが特長の品種「シルクスイート」を約4時間半から5時間かけて練炭で蒸し焼き。小石の代わりに窯底に敷いた雲火焼の陶片による遠赤外線効果でじっくり熱を伝える。「蜜が皮の外に出ないよう、中に閉じ込めるように焼き上げるのがポイント」という。

 同ミュージアムに作品を出品している雲火焼作家の長棟州彦さん(75)=塩屋=が今年3月、高速道路のサービスエリアで焼き芋窯を見かけ、「自分でも作れるのでは」と発明好きの性分に火が付いた。中古のずんどう鍋をベースに独自の焼き窯を組み立て、何度も芋を焼いて試食。さまざまな燃料や焼き時間を試し、ようやく満足のいく結果が得られた。

 長棟さんは陶芸を始めた約40年前、ドラム缶で自作した窯で作品を焼成していたといい、どのように缶の中を熱が巡るか経験的に熟知。「そのときの経験が役に立った。なんべんも試食するから太ってもた。ガハハハ」と屈託なく笑いつつ、「桃井ミュージアムの名物メニューに」と意気込んでいる。

 「うんかの焼き芋」のメニュー名で1セット600円。冷やして食べる「アイス」と再加熱する「ホット」を選べる。運が良ければ釜から取り出したばかりの「焼きたて」(1本1000円)も注文できる。開館時間は午前9時〜午後4時(火曜休館)。館内で利用できる金券500円分(焼き芋にも利用可)を購入して入館する。TEL56・9933。
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掲載紙面(PDF):
2022年9月10日号(2476号) 1面 (6,830,186byte)
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