「採石量ゼロ」でも認可延長? 8月7日に期限
2026年07月25日
事業者が採石活動を終了した後も、産業廃棄物最終処分場への転用計画があることを理由に、兵庫県が5年ごとに採石計画の認可更新を繰り返している福浦の採石場が、8月7日に認可期限を迎える。

産廃処分場計画に反対する市民団体が認可延長に異議を唱える中、県と事業者は更新に向けた事前協議を重ねており、最終的な判断が注目される。
問題の現場は、兵庫奥栄建設(神戸市灘区)が2010年に採石活動を終了した採石場跡地。同社が県に提出した「緑化計画書」では、採掘によって生じた約10・8ヘクタールのくぼ地を「建設残土等」で5年以内に埋め戻し、原状回復を図るとしていた。しかし、同社は13年、跡地を産廃処分場へ転用し、くぼ地を産廃で埋め戻すプランを県に提出。産廃処分場建設への反対運動が広まった。
採石活動終了後の認可期限は11年、16年、21年の3回あり、その都度、同社が延長を申請し、県が認可してきた。県によると、同社が提出した「採取計画認可申請書」の予定採取量はいずれも「ゼロ」。前回認可時には、県が「跡地整備を計画的に実施し、早期に緑化を図ること」「関係各所との調整のうえ、埋め戻し計画を実施していくこと」などを条件に付したものの、埋め戻し作業は現在も着手されておらず、一連の手続きについて「形骸化している」との批判も出ている。
予定採取量が「ゼロ」であるにもかかわらず採取計画を認可している理由について、県は赤穂民報の取材に対し、「今後も埋め戻し、緑化、安全管理を指導していくためには執行行政監督機関が許可権限を持ち続ける必要がある」(光都土木事務所管理課)と説明した。つまり、認可を中止すると、県の監督下から外れて埋め戻しや緑化、安全管理を指導できなくなり、結果的に野放し状態になってしまう―という理屈だ。
福浦の採石跡地をめぐっては昨年12月、「産業廃棄物最終処分場建設反対赤穂市民の会」が県知事宛てに要望書を提出。「今後、当該採石事業の計画(延期)変更を認可せず、事業を終了させるよう厳正に対処すること」と求めた。同会役員は「県はこれ以上、事業者に便宜を図ることは止めて、監督責任を果たすべき」と訴えている。
掲載紙面(PDF):
2026年7月25日号(2653号) 1面 (7,622,339byte)
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採石活動を終えて16年が経過した兵庫奥栄建設の採石跡地=同社提供
産廃処分場計画に反対する市民団体が認可延長に異議を唱える中、県と事業者は更新に向けた事前協議を重ねており、最終的な判断が注目される。
問題の現場は、兵庫奥栄建設(神戸市灘区)が2010年に採石活動を終了した採石場跡地。同社が県に提出した「緑化計画書」では、採掘によって生じた約10・8ヘクタールのくぼ地を「建設残土等」で5年以内に埋め戻し、原状回復を図るとしていた。しかし、同社は13年、跡地を産廃処分場へ転用し、くぼ地を産廃で埋め戻すプランを県に提出。産廃処分場建設への反対運動が広まった。
採石活動終了後の認可期限は11年、16年、21年の3回あり、その都度、同社が延長を申請し、県が認可してきた。県によると、同社が提出した「採取計画認可申請書」の予定採取量はいずれも「ゼロ」。前回認可時には、県が「跡地整備を計画的に実施し、早期に緑化を図ること」「関係各所との調整のうえ、埋め戻し計画を実施していくこと」などを条件に付したものの、埋め戻し作業は現在も着手されておらず、一連の手続きについて「形骸化している」との批判も出ている。
予定採取量が「ゼロ」であるにもかかわらず採取計画を認可している理由について、県は赤穂民報の取材に対し、「今後も埋め戻し、緑化、安全管理を指導していくためには執行行政監督機関が許可権限を持ち続ける必要がある」(光都土木事務所管理課)と説明した。つまり、認可を中止すると、県の監督下から外れて埋め戻しや緑化、安全管理を指導できなくなり、結果的に野放し状態になってしまう―という理屈だ。
福浦の採石跡地をめぐっては昨年12月、「産業廃棄物最終処分場建設反対赤穂市民の会」が県知事宛てに要望書を提出。「今後、当該採石事業の計画(延期)変更を認可せず、事業を終了させるよう厳正に対処すること」と求めた。同会役員は「県はこれ以上、事業者に便宜を図ることは止めて、監督責任を果たすべき」と訴えている。

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