ボートピア賛否「市長の判断待つ」
2009年08月08日
第三セクター・赤穂駅周辺整備事業株式会社がJR播州赤穂駅西側で運営している商業施設「プラット赤穂」へのミニボートピア(場外舟券売り場)設置計画が明らかになってから約1カ月。施設が所在する橋本町自治会の高田耕吉会長は4日、本紙の取材に対し、自治会が設置に同意する条件として、「市長、プラット赤穂商店会の内諾が必要」との考えを示した。
一方、豆田正明市長は「行政が是非を主導すべき案件ではない。地元の考えがどういった方向に推移するか見守りたい」とのスタンスを崩しておらず、両者がげたを預け合う形。この関係が変わらなければ、誘致計画は“お蔵入り”になる可能性が出てきたが、どちらかが「賛成」の意思を固めれば一気に誘致へ傾く状況でもある。
国土交通省は場外舟券売り場の開設について、▽市長の同意▽地元自治会の同意▽議会の反対がないこと−の3点を必要条件とし、「国土交通大臣への許可申請の際に、どれか一つでも欠けていれば、許可しない」としている。
高田会長は「個人的には賛成だが、自治会が先頭に立って誘致すべきものでもない」とし、当初9日に予定していた自治会員によるボートピア洲本のバス視察を中止。「市長が賛成と言わない限り、開発業者とは会わない」と決めたという。
議会の動向に目を向けると、6つある会派のうち、赤諒会(5人)、共産党(4人)、公明党(2人)の3会派が「反対」を表明。合計11人で過半数を占めている。
こうした状況に開発業者は「理解を得られるように引き続き各方面に説明していく」としているが、手詰まり感は否めず、「8月末までに地元の同意を得たい」としていたスケジュールの見直しを迫られている。
各関係者のコメントは次のとおり。
▼豆田正明市長(赤穂駅周辺整備株式会社・社長)=「2年前、業者に対してボートピア設置を断ったときから状況に変わりはない。地元の考えがどういった方向へ推移するか見守りたい」
▼橋本町自治会・高田耕吉会長=「今のところ、自治会員から反対の声はほとんどないが、市長とプラット赤穂商店会の内諾がない限りは同意しないことに決めた。それまでは業者にも会わない」
▼プラット赤穂商店会・大饗隆浩会長=「盆明けには商店会としての結論を出す予定。その結果を市長、自治会、業者に伝える」
▼赤諒会・米口守幹事長=「反対。プラット赤穂の当初の目的を考えれば、(ボートピアは)あってはならないもの。この考えを変えるつもりはまったくない」
▼政翔会・田端智孝幹事長=「会派として“賛成”を表明したことはない。議員個々人に考えはあるが、会派としての考えはまだまとめておらず白紙。事態を静観している」
▼日本共産党赤穂市会議員団・小林篤二幹事長=「経済効果よりも失うものの方が大きく、反対。市長は2年前から今までの経過と見解を議会と市民に説明すべきだ」
▼清和会・瓢敏雄幹事長=「今の時点では反対はしない。ただし、もし実際に誘致するとしたら、市民の安全面、市にとってのメリットなどをよく検討しなければならない」
▼経政会・藤本敏弘幹事長=「他のテナントを誘致するのは困難な現状。売上の1%程度が市に還元されることやプラット赤穂の家賃収入のメリットは大きく、賛成する」
▼公明党議員団・前川弘文幹事長=「市の所有する施設で、しかも駅前にあることを考えれば直感的には反対。他所での運営状況を調べ、市民の声を聞いた上で判断したい」
関連サイト:
【あこうリサーチ】プラット赤穂に場外舟券売り場は賛成? 反対?
【社説】税金で支えた施設に賭博迎えるむなしさ
【関連記事】プラット赤穂に場外舟券売り場計画
掲載紙面(PDF):
2009年8月8日(1859号) 1面 (8,846,005byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
一方、豆田正明市長は「行政が是非を主導すべき案件ではない。地元の考えがどういった方向に推移するか見守りたい」とのスタンスを崩しておらず、両者がげたを預け合う形。この関係が変わらなければ、誘致計画は“お蔵入り”になる可能性が出てきたが、どちらかが「賛成」の意思を固めれば一気に誘致へ傾く状況でもある。
国土交通省は場外舟券売り場の開設について、▽市長の同意▽地元自治会の同意▽議会の反対がないこと−の3点を必要条件とし、「国土交通大臣への許可申請の際に、どれか一つでも欠けていれば、許可しない」としている。
高田会長は「個人的には賛成だが、自治会が先頭に立って誘致すべきものでもない」とし、当初9日に予定していた自治会員によるボートピア洲本のバス視察を中止。「市長が賛成と言わない限り、開発業者とは会わない」と決めたという。
議会の動向に目を向けると、6つある会派のうち、赤諒会(5人)、共産党(4人)、公明党(2人)の3会派が「反対」を表明。合計11人で過半数を占めている。
こうした状況に開発業者は「理解を得られるように引き続き各方面に説明していく」としているが、手詰まり感は否めず、「8月末までに地元の同意を得たい」としていたスケジュールの見直しを迫られている。
各関係者のコメントは次のとおり。
▼豆田正明市長(赤穂駅周辺整備株式会社・社長)=「2年前、業者に対してボートピア設置を断ったときから状況に変わりはない。地元の考えがどういった方向へ推移するか見守りたい」
▼橋本町自治会・高田耕吉会長=「今のところ、自治会員から反対の声はほとんどないが、市長とプラット赤穂商店会の内諾がない限りは同意しないことに決めた。それまでは業者にも会わない」
▼プラット赤穂商店会・大饗隆浩会長=「盆明けには商店会としての結論を出す予定。その結果を市長、自治会、業者に伝える」
▼赤諒会・米口守幹事長=「反対。プラット赤穂の当初の目的を考えれば、(ボートピアは)あってはならないもの。この考えを変えるつもりはまったくない」
▼政翔会・田端智孝幹事長=「会派として“賛成”を表明したことはない。議員個々人に考えはあるが、会派としての考えはまだまとめておらず白紙。事態を静観している」
▼日本共産党赤穂市会議員団・小林篤二幹事長=「経済効果よりも失うものの方が大きく、反対。市長は2年前から今までの経過と見解を議会と市民に説明すべきだ」
▼清和会・瓢敏雄幹事長=「今の時点では反対はしない。ただし、もし実際に誘致するとしたら、市民の安全面、市にとってのメリットなどをよく検討しなければならない」
▼経政会・藤本敏弘幹事長=「他のテナントを誘致するのは困難な現状。売上の1%程度が市に還元されることやプラット赤穂の家賃収入のメリットは大きく、賛成する」
▼公明党議員団・前川弘文幹事長=「市の所有する施設で、しかも駅前にあることを考えれば直感的には反対。他所での運営状況を調べ、市民の声を聞いた上で判断したい」
<前の記事 |
関連サイト:
【あこうリサーチ】プラット赤穂に場外舟券売り場は賛成? 反対?
【社説】税金で支えた施設に賭博迎えるむなしさ
【関連記事】プラット赤穂に場外舟券売り場計画
掲載紙面(PDF):
2009年8月8日(1859号) 1面 (8,846,005byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
[ 社会 ]
備前市議会が「中止」求め意見書 [ 社会 ] 2014年12月17日介護給付費試算、平成37年度には1・65倍 [ 社会 ] 2014年12月17日兵庫12区は山口氏が5選 [ 社会 ] 2014年12月15日市人口、39年ぶりに5万人切る [ 社会 ] 2014年12月08日兵庫12区は4人が立候補 [ 社会 ] 2014年12月04日ラスクや漬け物、市役所ロビー販売 市議会「許可与えないよう強く要望」 [ 社会 ] 2014年12月03日市長選説明会に3陣営が出席 [ 社会 ] 2014年12月02日福浦産廃反対市民の会、2月上旬に総会 [ 社会 ] 2014年12月01日赤穂署で年末特別警戒活動発隊式 [ 社会 ] 2014年11月29日暴力追放へ連携、市民大会に400人 [ 社会 ] 2014年11月27日高野産廃処分場、市長「必要な施設」 [ 社会 ] 2014年11月26日避難所運営に女性目線取り入れて [ 社会 ] 2014年11月26日ヘルスパ日生の存続求め署名8000筆 [ 社会 ] 2014年11月21日福浦産廃処分場計画、3氏とも『反対』 [ 社会 ] 2014年11月21日
コメント
競艇・競輪の場外券を買う人の大半は中高年、年金者の男性で、全国的な例では、彼らはギャンブル以外に殆どカネは使わない。周辺で繁盛するのはパチンコ店、有料駐車場、いかがわしい店、サラ金など一部の業種だけで、地域の活性化どころか衰退に導くのが常である。
駅前付近の活性化には観光をもっと伸ばすことだ。赤穂には優れた観光資源が多い。それらを発掘、連携させるとともに、駅前に歓迎隊を置いて観光客を迎えるとか、駅にあるお店を含めて付近の店が夕方早々に店を閉めたりせず、魅力的になるように努力するとか、やることがいっぱいあるだろう。
0 0
投稿:民蔵 2009年08月18日互いに赤穂のことを考えての意見が多いと感じました。
賛成はプラット赤穂の赤字による市民の税金の無駄遣いとパチンコに比較し、市の収入増と活性化が図れる等の一方、反対は市、市民のメンツ、ボートピアに対する罪悪感等が多数である。
しかし、今一番問題なのは赤穂市の活性化がどの様に移っているかである。
駅東のジャスコ、その他の紡績跡地の大型店、またパチンコ店が開業し、まるで商業団地の様を見せて連日大繁盛していることは皆さんもご存じでしょう。
一方、その影響をまともに受け、現在の駅前付近の商店街、飲食店は散々たる状況下にあるこの現実をどう考えておられるのか。確かに時代の流れと言われればそれまでであるが、私を含め、安易に自分たちの生活を豊かにすることと利便性が図れる事で大型スーパー、電気店等の進出を歓迎したことにより、駅前はすたれて閑古鳥が鳴いているのですよ。市と私たちもその結果どうなるかを考えてなく、何の対策も立てなかったことが大きな要因となっていることを忘れてはいけない。よってボートピア誘致も駅前を活性化させることの一つの施設と考える。
0 0
投稿:一筆書き候 2009年08月17日後の人達の「終の栖家都市」へと躍起になっているのをご存じか。関西圏では住みたい街のトップはわが赤穂なのだ。そこへ悪名高いボートピアがやって来る! 悪い冗談は止してもらいたい。
プラット赤穂の閑散は、私見では歴代関係者の努力不足、不作為の結果である。JR駅という赤穂最高の立地条件を全く生かしていない。今の状況ならどんな業種も黒字経営は難しい。
私が前から提唱している次善の策は、空き部分に行政のサービス部門が移転してくることだ。印鑑証明やら諸手続きなど市民へのサービス部門が駅ビルにあるなら、これは善政になる。JRだけでなく、市内の方々と結ぶバスが発着するから高齢者には便利このうえない。
市役所の空いたスペースには外部に陣取る、例えば教育委員会のような外郭団体が入ればよい。そこが空けばまた対策を考えればいい。売るなり返却するなりだ。
赤穂の百年の計を考えたら、赤穂の表玄関に市のサービス機関があるのと、ボートピアがあってなるほど人出は多く市に多少金が入るにしても、後年あそこは「赤穂の恥部」と噂されるケースを想定、皆さんによくよく考えてもらいたい。
0 0
投稿:小石内蔵助 2009年08月16日正社員でも無く、パートでも「無い」よりは「ある」方が、潤う人が増える。
各地のボートピアの現状より、今の赤穂の現実の方が悪化傾向にあると思うが。
0 0
投稿:・・・。 2009年08月16日これまでの各地のボートピアの現実だ。
0 0
投稿:赤穂を愛する老人 2009年08月16日0 0
投稿:リストラ求職者 2009年08月14日青少年に“不健全な誘惑の場”をわざわざ提供する事になりかねない
ボートピア付近の雰囲気は市の玄関口にまことに応わしくない
一且進出を認めると末代迄悔いが残ることになりそう
以上の理由で進出には反対!
市財政健全化には市民が「知恵」と「努力」を今以上に発揮して解決していこう!
憂える一市民より
0 0
投稿:"山川草木"生 2009年08月14日0 0
投稿:一石 2009年08月13日0 0
投稿:百聞 2009年08月13日0 0
投稿:一石 2009年08月13日社会貢献してるけどな。
0 0
投稿:笹川 良一 2009年08月13日0 0
投稿:ウサコ 2009年08月10日静観して借金が減るのか!! 反対するなら代替案提示と議論だろ!!!
何をゆっくりしとんねん!! プラットを放置するつもりか!!!
0 0
投稿:怒る市民の一言 2009年08月10日0 0
投稿:・・・。 2009年08月09日月末の衆議院選挙の時に賛否を問う投票をしてはどうでしょうか?
0 0
投稿:赤穂の未来は・・・・? 2009年08月09日コメントを書く