有年で弥生中期の焼失住居
2008年03月01日
「有年牟礼・井田遺跡」で発掘された弥生時代の焼失住居跡
発掘現場はJR有年駅から東北に300メートルの田。平成14年度の試掘調査で弥生時代から古墳時代の遺構や中世の柱穴群が多数見つかり、昨年11月から市教委が本格的な発掘調査を進めていた。
調査面積約1200平方メートルのうち注目されるのは、東端の一画で出土した弥生時代中期の堅穴式住居跡。直径約5メートルのほぼ円形で、南側の半分が発掘された。黒い炭とともに、高温で焼けたことを示す赤変した土や、屋根を支えた垂木とみられる黒焦げた材木2本も見つかったことから、焼失住居と推定される。
市教委の荒木幸治学芸員は「不意の失火か、使わなくなった家を処分したのでは」と推定。「焼け跡がこれほど明確に残っているのは珍しく、貴重。下層から当時の暮らしぶりを示す遺物が発見できる可能性もある」と今後の調査に期待している。
別の場所からは、鎌倉時代の集落跡を示す柱穴約300基、土坑3基、炉跡2基が発見。炉跡からは鉄片が出土し、「簡易の鍛冶炉だった可能性がある」という。市教委は来年度、さらに東側に発掘範囲を拡大し、調査を進める予定だ。
現地説明会は午後1時から。現場から西約500メートルの「有年原・クルミ遺跡」で昨年2月に発掘された縄文時代後期の土器片、石器約200点も展示する。少雨決行。当日はJR有年駅で案内地図を配布する。問合せは市教委文化財係Tel43・6962。
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2008年3月1日(1782号) 1面 (8,753,095byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
地域安全や少年育成への貢献に感謝状 [ 社会 ] 2016年03月01日被爆アオギリ2世を移植 [ 社会 ] 2016年03月01日坂越大橋、3月27日に開通式 [ 社会 ] 2016年02月27日窓口に難聴者向けスピーカー [ 社会 ] 2016年02月26日市民病院の新棟建設 熊谷組が落札 [ 社会 ] 2016年02月24日学童防火ポスター優秀作品展 中学生の交通安全へライト寄贈 警察官友の会が捜査本部を激励 [ 社会 ] 2016年02月16日「暴力団と関係を断つ会」に知事表彰 《御崎メガソーラー問題》住民有志が民事調停へ [ 社会 ] 2016年02月13日記憶喪失の保護女性 赤穂出身か [ 社会 ] 2016年02月13日「最新」「最高水準」関電に説明要求 [ 社会 ] 2016年02月04日高野の安定型産廃処分場 県が設置許可 [ 社会 ] 2016年02月03日テクノ消防の委託廃止を検討 [ 社会 ] 2016年02月03日交通事故死 初の年間ゼロ
コメントを書く