残留孤児が語る戦争の悲惨さ
2008年03月08日
小松さんの話に耳を傾けた学習会
“戦争をする国にしない”との目的で活動している「九条の会・赤穂」が第4回憲法学習会として主催。約60人が参加した。
孤児体験を話したのは、神戸市の小松一安さん(74)。
長野県に生まれた小松さんは5歳だった昭和13年ごろ、第6次開拓移民として東安省密山県に家族5人で移住。厳しい生活環境で兄姉3人を病気で亡くした。
11歳で終戦。侵攻してきた旧ソ連軍の戦闘機攻撃で右耳が不自由に。最愛の父ともはぐれ、難民所で再会した父は重い病に臥せっていた。
亡くなる直前に父から「お前は姉と兄がいる日本に何としても帰れ」と言われた小松さん。物乞いで飢えをしのいで中国人の養子になり、49歳でようやく祖国の土を踏んだ。
「中国残留孤児の多くは帰国後も差別や不当な扱いを受けている」と訴える。流ちょうに母国語を話す小松さんですら、「私は時々、自分が何人なのかわからなくなる」と悲しげに語った。
生々しい体験談に参加者らは固唾を飲んで聞き入った。学習会に参加した主婦(56)は「戦争の恐ろしさを感じた。自分に何ができるかはわからないがこれから考えたい」と重く受け止めていた。
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2008年3月8日(1783・1784号) 6面 (11,006,015byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
[ 社会 ]
豪ロ市から高校生、5日まで交流 [ 社会 ] 2010年09月29日振り込め詐欺防いだ郵便局員に感謝状 [ 社会 ] 2010年09月28日「融和団結で治安守る」黒田稔樹・第85代赤穂署長 [ 社会 ] 2010年09月25日1日から共同募金スタート [ 社会 ] 2010年09月25日子ども手当、“満額”期限迫る [ 社会 ] 2010年09月22日手作りキーホルダーで安全運転呼びかけ [ 社会 ] 2010年09月21日「地域の農地守りたい−」意地の挑戦 [ 社会 ] 2010年09月18日市老人クラブ連に活動賞 21日から秋の交通安全運動 義士娘が歯科学生研究で日本一 [ 社会 ] 2010年09月11日ビル解体の石綿除去を住民説明 [ 社会 ] 2010年09月07日国勢調査を前に調査員説明会 [ 社会 ] 2010年09月07日6年ぶりに“地区別”敬老会 警察官友の会が駐在所激励 [ 社会 ] 2010年08月31日水害に備えて防災総合訓練 [ 社会 ] 2010年08月30日
コメントを書く