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防潮扉の閉鎖に2時間半

 2010年03月06日 
防潮扉を閉鎖する市職員
 チリ大地震による津波注意報に伴い、赤穂市が実施した防潮扉の閉鎖作業が、作業開始から完了まで約2時間半かかったことが市への取材でわかった。市地域防災計画では、東南海・南海地震の場合の津波到達を「地震発生から90分〜120分後」と想定しており、万一に備えた対応が求められる。
 兵庫県瀬戸内海沿岸部に津波注意報が発令されたのは、地震発生から18時間後の28日午前9時33分。赤穂市は同10時半に災害警戒本部を設置した。気象庁による同沿岸部への津波到達予想は同日午後4時ごろと発表された。
 同本部は市内104カ所ある防潮扉、樋門の閉鎖及び確認作業を午後1時から開始。地域整備部の職員18人が5班に分かれて回った。前夜の雨水流量が多く、現場対応とした樋門14カ所を除き、同3時半に閉鎖を完了した。
 市地域防災計画では東南海・南海地震による津波時の役割として、市民、自治会、事業所に「可能な限りの応急対策」を求めており、住民の手で防潮扉閉鎖を行う防災訓練を平成18年から実施している。
 市安全安心担当は「今回は状況から判断して自治会などに強い協力要請は行わなかった」とし、「東南海・南海地震の場合は60分以内で作業を終える必要があるが、職員だけでは限界がある。住民の協力が必要で、今後も意識啓発を呼びかけていきたい」と話している。
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掲載紙面(PDF):
2010年3月6日(1885・1886号) 1面 (14,306,337byte)
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