全日本写真展でグランプリ
2010年08月07日
「全日本写真展2010」で金賞に輝いた武本冨重さん
武本さんは40歳のころからカメラに取り組み、祭りや町並みなどをモチーフとしてきた。コンクールに出品するのは「応募したい作品が撮れたときだけ」。全日本写真展は過去9回応募して6回入賞の高打率。通算10度目の応募で最高賞を射止めた。
受賞作は今年4月、備前市吉永町の三国小学校で撮った1枚。講堂の真ん中に一人だけの新入生がポツンと座る光景で過疎や少子化の現実を表現した。「一枚でメッセージを伝えるという点では一番インパクトがあった。見る人に考える力を呼び起こさせる」と高い評価を得た。
三国小はかつて三国中学校として使われ、昭和38年に岡山県教委に理科教諭として採用された武本さんの初赴任校だった。退職した9年前、余りの懐かしさからドライブの途中に立ち寄って以来、学校の許可を得て運動会や卒業式などの行事を撮り続けているという。
「新入生が一人だけと聞いて、『現代を撮る』というコンクールのテーマと結びついた」と武本さん。入学の緊張感や不安げな様子を写し撮ろうと、女の子の表情に集中してシャッターを切った。
全国紙に審査結果が発表され、その日の朝から友人や知人から祝福の電話。大学時代の同期生は祝賀会を開いてくれるという。「これを励みに、『人の匂いのする風景』を撮り続けたい」と愛機を手に笑みがこぼれた。
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2010年8月7日(1907号) 1面 (8,911,592byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
元町のギャラリーで洋画2人展 [ 文化・歴史 ] 2009年09月26日雨聲会の日本画展 [ 文化・歴史 ] 2009年09月24日【特別寄稿】山鹿素行のこと(下) [ 文化・歴史 ] 2009年09月19日第55回一陽展に赤穂から3人 [ 文化・歴史 ] 2009年09月19日連作版画で描く親鸞聖人の一生 [ 文化・歴史 ] 2009年09月18日季節の草花を鉢植えで展示 [ 文化・歴史 ] 2009年09月18日電化50周年を写真で回顧 [ 文化・歴史 ] 2009年09月14日第16回市民ふれあい囲碁大会の結果 [ 文化・歴史 ] 2009年09月14日千種の苑で秋の作品展 【特別寄稿】山鹿素行のこと(上) [ 文化・歴史 ] 2009年09月12日“義士の師”を顕彰 山鹿素行全国フォーラム 19日に絵マップ公開審査会 60年ぶり船だんじり 児童らが背景画復元 坂越の風景描いた水彩画展 [ 文化・歴史 ] 2009年09月04日過去から現代へ受け継がれる赤穂緞通を特集 [ 文化・歴史 ] 2009年09月03日
コメントを書く