生島の樹木枯死、腐朽菌原因か
2010年08月13日
一部の樹木が枯死した生島で現地調査を行う服部保教授
腐朽菌は木を腐らせる菌の総称で、シイタケ菌やヒラタケ菌などがある。枝の折れ口や樹皮の傷などに菌が付着すると、そこから樹木が腐食する場合がある。
今年5月上旬、生島を所有する大避神社の生浪島堯宮司が島東部のシイの葉が赤く染まっているのを発見。7月下旬には落葉も確認され、その後も枯死が拡大する傾向がみられたことから、約40年間にわたって生島の植生を調べている服部教授に市教委が相談した。
服部教授と助手、市教委職員計9人が船で島へ上陸。枯死が進行しているシイ、モチノキを目視した。いずれも懸念された害虫は確認されなかった。幹に異常はなく、周囲から突出した枝先だけに被害が限定され、「強風に吹かれて傷んだ部分から菌類が入ったのではないか」(服部教授)とみられる。
枯死した枝を切除して殺菌剤を塗る治療法が一般的だが、患部が高さ15メートルほどの高い位置にあり、現場の傾斜がきついことから作業は困難。市教委は、「服部教授の助言を参考にしながら、今後の対応を検討したい」と話している。
生島は約8・1ヘクタールの面積にスダジイ、アラカシなど約190種が自生。古来より神地として人の出入りが少なく、照葉樹林が原始的様相のまま保たれている。学術的に貴重として大正13年に国天然記念物に指定された。同神社よると、マツクイムシやツル性植物で被害を受けたことはあったが、腐朽菌類による枯死は記録がないという。
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2010年8月14日(1908号) 1面 (11,123,344byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
加里屋川でホタル幼虫放流 ロボットで遠隔サービス 市が実証実験 児童虐待防止へ 市と県警が協定 臨時休業は3月23日まで延長 24日に終業式 4月から「紙ごみ」増え9種分別に 医療機関へマスク5000枚提供 [ 社会 ] 2020年03月06日新型コロナ対策本部を設置 [ 社会 ] 2020年03月03日
みなと銀行と協定 地域活性化へ官民連携 青少年海外派遣を中止 新型コロナ影響で [ 社会 ] 2020年03月02日赤穂にも追い風 時代小説『北前船用心棒』 [ 社会 ] 2020年03月02日
臨時休業中も学童保育・預かり保育は継続 赤穂市の学校園臨時休業 3日〜15日に決定 首相要請受け対応協議へ 28日午前に校園所長会 新型感染に備え休校園ガイドライン 卒業式は時短 新型コロナ拡大で各種イベント中止
コメントを書く