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浜市で7−8世紀の建物跡出土

 2010年10月30日 
7−8世紀の建物跡が出土した浜市遺跡
 浜市の工事予定地で、7−8世紀のものとみられる建物跡が見つかった。発掘調査した赤穂市教委によると、同時期の遺跡が市内で確認されたのは▽有年原・田中遺跡▽西有年・長根(なごね)遺跡▽高雄・根木遺跡に続き4例目。今回の発見はその南限を塗り替えるもので、同教委は「赤穂の歴史を語る上で極めて重要な発見」と話している。
 現場はJR坂越駅から北東約600メートルの市道沿いにある田で、大阪ガスが姫路−岡山間に建設する天然ガスパイプラインの工事拠点予定地。先月30日の試掘で須恵器片が出土し、同社の委託を受けた市教委が今月15日から約110平方メートルを全面調査している。
 耕作土を取り除いた床土から約15センチ下で平安−江戸期(約1000〜300年前ごろ)の遺構面があり、さらに大規模な洪水で埋もれたと推定される約45センチ分の土砂層を掘り下げると、火を使った跡や柱穴、土坑が複数見つかった。
 このうち、角の丸い四角形(一辺約60センチ)の柱穴3基が一直線上に等間隔で出土。「隅丸方形」と呼ばれる形状は、「飛鳥から奈良時代にかけて建てられた掘立柱建物の可能性が極めて高く、この一帯に当時の集落が存在していたことはまず間違いない」(市教委)という。
 今回の調査では、弥生時代中期中葉の特徴を示す土器片も磨耗の少ない状態で複数見つかり、25日には地元住民向けの現地説明会も行われた。荒木幸治学芸員(33)は「西方から張り出した山の背後で洪水の直撃を受けにくい地形なのだろう。時代を超えて、そこに人が住んでいたことを示す発見だ」と話している。
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掲載紙面(PDF):
2010年10月30日(1917号) 1面 (15,427,338byte)
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