和泉式部伝説が市民音楽劇に
2010年12月11日
衣装を着けて行われた音楽劇「この子がおればこそ」の通し稽古=相生市民会館
若狭野町雨内の教証寺には享保元年(1716)に書かれた文書「和泉式部系譜」が残る。その記述によると、和泉式部は訳あって生き別れた娘(後の小式部内侍)と播磨国若狭野村で再会。クリの木で雨宿りし、「苔筵敷島の道に行きくれて雨の内にし宿る木のかげ」の歌を詠んだという。
音楽劇は「相生・伝承文化を発信する会」(黒田信次会長)が中心となって企画した。実母と育ての親が、それぞれわが子へ注ぐ愛情と心の葛藤に焦点を当て、タイトルは「この子がおればこそ」。「子どもからお年寄りまで親しみやすい舞台にしよう」と台詞のほとんどにメロディーを付けた音楽劇とした。
相生ペンの会理事の児童文学作家、浜田多代子さん(69)=たつの市揖保川町片島=が相生市史などを基に脚本を書き、合唱指導者の永木圭子さん(56)=那波西本町=が音楽と演出を担当。キャスト、裏方スタッフのほぼ全員が相生市在住か出身で、まさに「市民による手作り劇」だ。
9月から公民館で週1回行ってきた練習もついに佳境。前日リハーサルを含めて、あと3回となった。
「どんどんみなさんの演技がよくなって。きっとすばらしいステージになるとワクワクしています」と浜田さん。永木さんも「関わってきた多くの人の思いが観客に伝われば」と期待を寄せる。小式部役の中学1年生、小徳あみさん(12)=那波野=は「台詞に思いを込めて演じたいです」と役柄に感情を移している。
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2010年12月11日(1923号) 4面 (14,342,980byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
講談と浪曲で楽しむ忠臣蔵 花岳寺で12月8日 [ イベント ] 2024年11月24日音楽の力で心も身体も健康に ミュージックセラピーコンサート [ イベント ] 2024年11月19日JAXAミッション支援 高校生たちが観測チャレンジ [ 文化・歴史 ] 2024年11月17日美術家8人が出品「群象の会」展 22日から [ 文化・歴史 ] 2024年11月15日獅子舞4団体が熱演 赤穂市伝統文化祭 [ 文化・歴史 ] 2024年11月10日アートで地域の魅力さらに 御崎でプロジェクト [ 文化・歴史 ] 2024年11月06日獅子舞保存会4団体出演 9日に伝統文化祭 日展書の部11年連続入選 塩屋の清水まみさん [ 文化・歴史 ] 2024年11月03日赤穂市文化賞・スポーツ賞など 7団体50個人表彰 農産物と手作り雑貨 学生らが期間限定ショップ 画業50周年 母校に画集寄贈 赤穂出身の山本雅也さん [ 文化・歴史 ] 2024年10月25日人気スイーツや新鮮野菜など14店舗「出張さんもく楽市」 亡祖父の思い受け継ぎ唐獅子絵馬奉納 [ 文化・歴史 ] 2024年10月19日赤穂民報主催・第42回習字紙上展の作品募集 群集墳テーマに特別展「播磨に現れた黄泉国」 [ 文化・歴史 ] 2024年10月18日
コメントを書く