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「良質な音楽届けたい」樫本さんが抱負

 2011年06月28日 
赤穂国際音楽祭へ向けて来日した出演者のみなさん
 1日のチャリティコンサートで開幕する「赤穂国際音楽祭〜ル・ポン2011」の出演アーティストが28日、会場となる市文化会館(ハーモニーホール)で記者会見。幼少期を赤穂で過ごしたバイオリニスト樫本大進さん(32)=ベルリン・フィルハーモニー第1コンサートマスター=が共演者とともに開催への思いを語った。
 今回で3度目となる同音楽祭。これまで同様、樫本さんが自ら音楽監督を務め、交友のある海外の音楽家がボランティアで集う。出演者8人のうち7人がこの日までに赤穂入りした。
 「震災を知って、すぐにでも日本に戻りたかった」という樫本さんは会見の冒頭、被災した母国の現状を思いやった上で、「このような中、音楽祭を開催できることはすごく幸せ。感謝の気持ちでいっぱい」と共演者とスタッフへの謝意を表明。他の出演者からは、「ダイシンからの頼みなので日本に来た」(ズヴィ・プレッサーさん、チェロ)、「彼と一緒のステージはいつも楽しい」(アレクサンダー・シトコヴェツキーさん、バイオリン)など樫本さんとの友情や信頼関係が聞かれた。
 「赤穂は大好きなおじいちゃんが住んだまちで、僕にとって日本のふるさと」と樫本さん。「短いフェスティバルだけど、その分内容の濃い、良質な音楽を届けたい」と抱負を述べた。
 同音楽祭は4日まで開かれ、2日の公演チケットは完売。売上げ全額を被災地義援金に贈る1日のチャリティコンサートは入場料3000円、3日と4日の公演は1000円で、いずれも残りわずかとなっている。市文化会館TEL43・5111。
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掲載紙面(PDF):
2011年7月2日(1950号) 1面 (8,137,058byte)
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