内蔵助の内面探る特別展
2011年11月12日
田淵記念館で開催中の特別展「大石内蔵助の美」
四十七士の中には、俳諧に秀でた小野寺十内、大高源五、神崎与五郎など芸文にすぐれた人物が少なくない。大石内蔵助(1659−1703)も「可笑」の雅号で絵画や書をたしなんだことが知られている。本展では、内蔵助が描いたとされる絵画を中心に同館所蔵品のほか、ゆかりの社寺からも貴重な品々を集めた。
「四季花鳥図屏風」は自然の植物、鳥類を写実的に描いた六曲一双の大作。幹や岩の線質に狩野派の影響が表れる。「墨絵の馬の図」は即興的な筆づかい。長男主税に絵の手本として与えたとの逸話が伝えられている。朱塗りの木盃「掟の盃」は酒席での心得五戒を記した立て札と、それを見上げる自画像を描写。自ら意匠して愛用したといわれ、粋なセンスがうかがえる。
「能道成寺の図」「布袋和尚の図」(いずれも大石神社蔵)など一般初公開品を含む計46点(11月30日に一部展示替え)。画風は正格から風雅まで幅広く、味呑英和学芸員は「内蔵助の繊細な面とおおらかな面を見てもらいたい」と鑑賞を呼び掛けている。
12月19日(月)まで午前9時〜午後5時(受付は4時半まで)。火曜休館。高校生以上300円、小中学生150円。ココロンカードの利用可。TEL42・0520。
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2011年11月12日(1966号) 1面 (11,723,005byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
備前焼展「壺と擂鉢の魅力と歴史」 [ 文化・歴史 ] 2015年09月15日日本社会福祉学会の学術賞に中村剛教授 [ 文化・歴史 ] 2015年09月12日市美術展の作品搬入は9月27日 尾上松之助の忠臣蔵 幻のフィルム発見 [ 文化・歴史 ] 2015年09月09日御崎の米谷さん たつの市美展で市長賞 [ 文化・歴史 ] 2015年09月08日『赤穂の民俗』全11巻を電子化 [ 文化・歴史 ] 2015年09月06日周世の神護寺が老朽化で全壊 女性たちの合同絵画展 [ 文化・歴史 ] 2015年09月01日『うね文芸』節目の150号 [ 文化・歴史 ] 2015年08月31日浦島太郎や桃太郎の心中考察 林鶴雄が描いた「懐かしい風景」 [ 文化・歴史 ] 2015年08月28日有年公民館で音楽のつどい 市民文化祭、短歌・俳句を募集 赤穂の移民が創始「青島の盆踊り」復活 [ 文化・歴史 ] 2015年08月21日23日は新田で「たくみさん」
コメントを書く