城郭テーマのシリーズ講演会が開幕
2011年11月27日
赤穂城築城350年を記念して行われた講演会
鶴見大文化財学科教授の伊藤正義氏(61)が「戦国前期相模国における領境の城郭」と題して講演。15〜16世紀の三浦半島に築かれた中世の城郭について成り立ちや変遷を語った。
伊藤氏によると、当時の三浦半島では勢力を伸ばす北条氏に対抗しようと、守護の上杉氏が相次いで築城。玉縄城と大庭城のように元々あった城から数キロしか離れていない場所に新たな城が整備された“親子城”が複数組見られるという。
講演では、各城の縄張図をスクリーンに映し出し、“子城”の完成に伴って廃城された“親城”が民衆の避難所として再利用されたことなどを紹介。城郭とその地域との関わりについて事例を交えて解説した。
赤穂城跡の史跡整備にも携わった伊藤氏は西播磨の中世に大規模な城が出現しなかったことについて、「大きな武力衝突が起きず、国境があいまいだったためではないか」と推測。「備前側の城跡を調べれば、新たなことが見えてくるかも知れない。支配者ではなく、住民の視点で城郭を見つめ直してもらえれば」とまとめた。
友人たちと参加した目坂の今仲巌さん(69)は「地元の小城にも目を向けてみようと思います」と話していた。
次回の記念講演会は市文化会館に会場を移し、12月23日(金・祝)午後1時半から開催。高松市教委の大嶋和則氏が「高松城天守台石垣解体修理」をテーマに話す。入場無料。
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2011年12月3日(1969号) 4面 (12,068,666byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
[ 文化・歴史 ]
本物どっち? 土器の実物とレプリカ [ 文化・歴史 ] 2016年06月24日演奏家協会が26日に定演 完成400年「赤穂上水」顕彰 [ 文化・歴史 ] 2016年06月18日五穀豊穣願って19日「お田植祭」 音楽とバレエで子ども芸術劇場 忠臣蔵扇子の新柄「大序」発売 [ 文化・歴史 ] 2016年06月11日毎月12日に雅楽サロン 吹奏楽と金管バンドの祭典 夏祭り奉献俳句を公募 塩屋荒神社 4年がかりで亡母の遺句集 [ 文化・歴史 ] 2016年06月04日8月に泉岳寺など義士史跡探訪ツアー 若狭野浅野家の旧札座で保存運動 [ 文化・歴史 ] 2016年06月03日赤穂ゆかりの画家が描いた「60年前」 [ 文化・歴史 ] 2016年05月25日食文化発信「天塩スタジオ」オープン 東浜町に緞通工房 製作工程見学可 [ 文化・歴史 ] 2016年05月20日
コメントを書く